多摩北部に位置する昆虫バカセフィールド
では6月16日、クワガタ達のオアシス、街
中のコナラでカナブンが出現し、ついに夏季
に突入しました。
クヌギやコナラ、川縁のヤナギ、ヤナギ林
を巡り、躍動するクワガタ達を追いかけます。
今年は、クワガタ達が引き起こすどんなハ
プニングに立ち会えるのだろうか? 心も体
も夏の日差しのように熱くなります。
2023年6月17日朝 5時10分、気温は18.5度。前日は久しぶりの晴れで最高気温も30度近くまで上がり、夜 多くのノコギリクワガタが数多く飛来したのではないかと 期待して、ここ川縁のヤナギを覗きに来ました。
しかし 今朝は予想外に気温が下がり、ヒンヤリとしていました。そのせいか、ヤナギを覗いても クワガタが直ぐ見つかるような状況ではありません。
それでも 肉眼では黒いコブのように見えた枝先を望遠レンズで覗くと、それは 大きなノコギリクワガタでした。ヒカゲチョウもいました。
雌もいないか? 雄の体勢が動くまでしばらく待って 再び望遠レンズで覗くと、やはり いました。
ここは時間がゆっくり流れていて、いつも時が経つのを忘れて クワガタを見入ってしまいます。ここを離れて はじめて、まるで”浦島太郎”が玉手箱”を開けた瞬間のように、現実(時間の経過)を知らされます。
2023年6月18日朝 5時10分、気温は19.8度。前日の同じ時間より気温は1度ほど高く、しかし今日は日曜日だから難しいかなと思いながら、川縁のヤナギを覗き、あちこちの枝先をチェックして、ようやく 昨日ノコギリクワガタのペアがいた樹液で、カナブンが見つかりました。ここでは、今年初です。
これ以上は、何も見つかりませんでした。
2023年6月19日朝 5時10分、気温は22度。前日の同じ時間より気温はさらに2度ほど高く、期待して川縁のヤナギを覗くと、一昨日、昨日と同じ樹液で、ハラグロオオテントウのペアが見つかりました。
今朝も これ以上は、何も見つかりませんでした。
何か物足りないので、5時40分頃 団地前のクヌギを覗くと、頭上5m程にある樹液で、カナブン2匹が仲良く樹液を吸っていました。ここでもカナブンは、今年初めて確認しました。夏季到来を実感します。
目線を下げると、凸状のコブの下側で、コクワガタの雄が見つかりました。
さらに 小さなノコギリクワガタの雌が、樹液に吸い付いていました。まるでうつ伏せ状態で寝ているかのように動きません。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年27、28回目の遭遇 6/19>
<雌4回目の遭遇>
9時40分頃、気温は24.7度。ヤナギ林のその他の洞があるヤナギの、16日の夜にヒラタクワガタのペアがいた頭上の洞を 望遠レンズで覗くと、まだいました。手前に雄、奥に雌が見えます。
雄は 右上から近づいたカナブンを、大顎で”スッ”と下からすくって地面に投げ落とし、そのまま大顎を低くした姿勢を保って、洞の出入り口をガードしているようでした。
しばらく観察していると 雄は奥に入り、雌だけが見えるようになりました。大きく感じますが、体長は一体どのぐらいあるのでしょうか?
今年27、28回目に遭遇した(個体としては変わらず23匹目、雌も変わらず3匹目)の、ここヤナギ林では今年10回目(この木では9回目)に遭遇したヒラタクワガタです。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年29回目の遭遇は
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昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
雌5回目の遭遇は
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2023年6月19日夜 日中の最高気温は27.7度。19時45分、気温は21.7度。団地前のクヌギを覗くとその瞬間、多くのクワガタ達が目に飛び込んできました。今年一本の木で見つかったクワガタムシの数は、最多だと感じました。
目線より上側2m範囲を写したものですが、昆虫達の勢いに圧倒されました。〇印1つにつき昆虫1匹を示します。青〇はコクワガタ、赤〇はノコギリクワガタ、黄〇はヤブキリを示します。 コクワガタは(この写真以外に見つかった個体を合わせて)計17匹(その内4匹が雌)、3組がペアリングしていました。中には、横に並んで仲よさそうに樹液を吸うカップルもいました。
正面では、特にコクワガタが目立ちました。1匹ぐらいヒラタクワガタが混ざっていないか凝視しましたが、全てコクワガタでした。
枝分かれしたところの樹液では、ノコギリクワガタが幅を効かせていました。
今年初めて、ヤブキリの成虫が樹上で(一挙に3匹)見つかりました。その内の1匹が1つの樹液を独占していました。ヤブキリはその獰猛さからは想像がつかないぐらい、甘党です。
綺麗なピンク色のベニススメ(蛾)が、ホバリングしながら樹液を吸っていました。目立つので、よくハラビロカマキリに捕食されているところを見かけますが、今はまだハラビロカマキリが樹液デビュー前なので安心でしょう。
今夜はこの木に見とれて、つい長居してしまいました。
表230619-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 17 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
20時30分頃、街中のコナラを覗くと、唯一枯れずに残っていた正面の樹液も枯渇寸前で、オオシマカラスヨトウが3匹集まっていた以外に 主要な甲虫は見つかりませんでした。
団地前のクヌギやクワガタ達のオアシスが盛況な一方で、樹液が出なくなったコナラは閑散としていました。昆虫達は”現金”なもので、樹液が出なくなった木には見向きもしません。ところで、いままでここに通っていたクワガタ達は、どこに鞍替えしたのでしょうか?
2023年6月20日夜 19時40分、気温は21.4度。最初に 団地前のクヌギを覗くと、今夜もコクワガタで賑わっていました。洞の中には大きな雄が潜んでいますが、ライトを照らすと すぐに奥へ引っ込んでしまいます。
標準よりやや小さい雄同士は、相撲の稽古に励んでいました。上の雄は 大顎の左側が半分欠けていますが、負けていません。最後はあえて決着はつけず、お互いに力を緩めて「お疲れ様でした~」と労いあっているようでした。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年29、30回目の遭遇 6/20>
つぎに 19時55分頃(今年は、今までずっと不毛だった)シラカシを全く期待せずに念のため覗くと、いきなり2匹のヒラタクワガタが目に入りました。
2匹共ライトを当てても、全く動じずに樹液に吸い付いていました。大きい方は ”今年最大か”と期待しましたが・・
一旦手にとって計測すると、43mmでした。見た目の大きさは、実際より必ず小さいものです。
小さい方は、見た目で28mmぐらいだと思います。触れずそのままにしました。
今年29、30回目に遭遇した(個体としては24、25匹目の)、ここシラカシでは今年初めて遭遇したヒラタクワガタです。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年31回目の遭遇は
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今年(2023年に)今までに遭遇した
ヒラタクワガタの傾向のページに
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他にいないか 確認すると、枝の僅かな樹液では、コクワガタが見つかりました。
さらに ヒラタクワガタがいた位置の反対側(180度ずれた位置)では、ノコギリクワガタ、カナブンが見つかりました。
さらに 根元付近では、コクワガタのペアも見つかりました。
6月13日夜にここを確認した時点では不毛だったので、突然覚醒したようです。カシナガに犯されている訳ではないのに、幹や枝に点在する小さなエリアから シミのように樹液が浸み出るところがシラカシの特徴です。また、クヌギやコナラなどのように、醗酵臭がプンプン匂うこともありません。それでも昆虫達は、シラカシの樹液によく集まります。不思議です。
この木の凄さを初めて実感した時は、幹の上の方の広いエリア一帯が樹液でベットリしていました。
<参考>初めて実感した
このシラカシ凄さはここを
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つぎに 20時15分頃、ヤナギ林に入り、”クワガタの鈴なり”状態を期待してヤナギの枝先を覗くも、今夜は樹液の出方が芳しくないのか コクワガタが1匹だけ見つかりました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年31回目の遭遇 6/20>
その他のヤナギの頭上の洞では、依然としてヒラタクワガタの雄が陣取っていいました。お尻(前羽)が見えます。13日夜からここに居続けている個体です。しばらく観察していると、ヤブキリの雌が洞の直ぐ外の樹液に現われたため、彼女を追い払おうと洞から大顎を見せないか 待ちましたが、ヤブキリを相手にはしませんでした。
今年31回目に遭遇した(個体としては変わらず25匹目の)、ここヤナギ林では今年11回目(この木では10回目)に遭遇したヒラタクワガタです。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年32回目の遭遇は
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つぎに 20時25分頃、もう一度団地前のクヌギを覗くと、先ほどにもましてクワガタの数が増えていました。洞の周囲には コクワガタが群れ、ヤブキリも訪れていました。
正面 目線の上では狭いエリアに、コクワガタのペア2組と単独の雄が群れていました。
ノコギリクワガタは、最初(に訪れた時)は雄が1匹だけ見つかりましたが、今回は雌も見つかりました。白い樹液を纏っていました。
ここを最初に訪れた19時40分頃より、日暮れ後約1時間が経過した今の方が、クワガタの数は(種類は単調ですが)増えていました。しかし今年は、カブトムシがここでまだ一度も見つかってないことが、(環境の変化に関連していないか)気になります。
表230620-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 18 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
2023年6月21日夜 19時50分、気温は21.2度。川縁のヤナギの枝先に、ノコギリクワガタ異性誘引力実験用のトラップを仕掛けました。ノコギリクワガタは、雄/雌が互いに異性を惹きつける(誘引する)能力があるのか?あるとしたら、雌が雄を誘引するのか?あるいは 雄が雌を誘引するのか? それを確認するために、2つの虫かごの中に雄、雌それぞれ3匹づつの(先日、ヤナギ林でウォッチングした際に暫定的に確保した)個体を入れ、ここ川縁のヤナギの枝先に、3m程の間隔を空けてセットしました。
現在 肉眼で確認する限り、ヤナギに昆虫の気配はありません。この実験を行うには、今夜はやや気温が低過ぎるかもしれません。
実験結果は
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つぎに 20時過ぎ、団地前のクヌギを覗きました。今夜も見渡す限り、コクワガタがうごめいていました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年33、34回目の遭遇 6/21>
頭上4m程の高いところでも、クワガタが目立つようになりました。
その時は分りませんでしたが、後で(上の)写真を確認すると、上側の個体はヒラタクワガタであることが分りました。体長は32mmぐらいだと思います。今年33回目に遭遇した(27匹目の)、ここ団地前のクヌギでは今年6回目に遭遇したヒラタクワガタです。
さらに 樹皮下には、”体が太い”と感じるクワガタが潜んでいました。
ヒラタクワガタの可能性があるため、しばらくクワガタの体勢が変わるのを待ちました。
体が”テカテカ”しているので、”ヒラタクワガタかな!?” さらに待ちました。
頭部が見えましたが、結局ヒラタクワガタである確証には至らなかったので、クワガタには申し訳なかったのですが 一旦外に出てもらいました。
やはり ヒラタクワガタでした。見た目で体長は28mmと判断しました。しかし、いつも小さな個体は”テキトー”に体長を判断しているので、昆虫バカセの判定感覚の精度を確認するためにスケールで計測しました。すると、31mmありました。
大きな個体は、計測すると概ね見た目より小さい結果になりますが、このような小さな個体は反対に3mmほど大きい結果になりました。昆虫バカセの見た目の体長判断精度は±3mmといったところでしょうか?”サーボの位置決め”精度ではないので、問題無いと思いますが・・。
今年34回目に遭遇した(28匹目の)、ここ団地前のクヌギでは今年7回目(この樹皮下では3回目)に遭遇したヒラタクワガタです。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年35回目の遭遇は
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根元付近の蟻がたかった樹液では、ヒラタシデムシが交尾をしていました。初めて見る光景です。”何故ここで?”と疑問に感じますが、互いに樹液を吸いに来て 巡り会ったのでしょうか?
表230621-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 17 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 |
2023年6月22日朝 5時頃、気温は20度。川縁のヤナギの枝先に仕掛けた、ノコギリクワガタ異性誘引力実験用のトラップを確認しましたが、雄および雌それぞれ3匹づつを入れた虫カゴの周囲に、ノコギリクワガタの姿はありませんでした。
昨夜から今朝にかけては少し雨が振り、気温がさらに下がった影響があるかもしれないので、梅雨明けに改めて実験しようと思います。実験用に暫定確保したノコギリクワガタ達は、全て(6匹共)ここに開放しました。
では、今朝はヤナギの枝先にもノコギリクワガタは付いていないのか?と 枝先を凝視すると、1ペアは”ちゃんと”見つかりました。
昆虫バカセが考えたこのトラップには、いささか無理があるのかもしれません。
2023年6月24日昼 9時30分~11時30分頃、気温は25~27度。今日は地元の環境保護団体の昆虫保護チームの(意見交換のための)会合があり、それがフィールドで昆虫を観察しながら行われました。チームにはトンボ、カミキリムシ、タマムシの専門家の他、イモムシの愛好家もいて、今日は彼らの昆虫視線にしたがってウォッチングしました。
まず 葉の裏側でハゴロモの仲間が見つかりました。昆虫バカセなら、まず意識しない(できない)視線です。
つぎに ナガメが見つかりました。大根やアブラナなどの菜につくカメムシだからそういう名前のようです。綺麗なカメムシです。
つぎに クワの葉上でクワコの中令幼虫が見つかりました。クワコはカイコの原種に近い蛾で、中令幼虫は写真の姿のように、鳥に捕食されないよう 鳥の糞に擬態しているようです。昆虫バカセなら完全に騙され、鳥の糞と判断したと思います。
つぎに オオカマキリの初令幼虫が見つかりました。覗いた時、カマキリは彼の前方にいる蟻を(獲物として)かなり意識していました。オオカマキリは、この時期まだ孵化したばかりの個体もいます。
つぎに 黄緑色のカメムシの幼虫が見つかりました。クヌギカメムシの幼虫でしょうか? メンバーの方も種を特定しかねていました。
つぎに ルリハムシでしょうか? 葉を綺麗に食べていました。
つぎに 公園の歩道の手すり上で、ヤツメカミキリが見つかりました。昆虫バカセは初めてみる綺麗なカミキリムシですが、カミキリの専門家の方の話では、個体数は多く桜の木を枯らす害虫らしいです。そういえば、この手すりの上には桜の枝がかかっていました。
11時過ぎに会を解散し、昆虫バカセの視線に戻し、ついでに2箇所をウォッチングしました。
まず、昨今覚醒したばかりのシラカシを覗くと、先日ヒラタクワガタがいた樹液では ノコギリクワガタの雄が見つかりました。もうそろそろ正午なので、少し驚きました。クヌギやコナラではあまり見かけない光景です。
その少し上では、カナブンが単独で見つかりました。
左に90度回った幹では、シラホシハナムグリが単独で見つかりました。
シミのように小さく点々と浸み出る樹液は、お一人様専用で争うこと無く居座れるので、ヤナギの枝先と似たような(クワガタ達が長居できる)環境なのかもしれません。また このシラカシは、当初 昆虫バカセもそうだったように、人間(の採集者)やカラスも「まさかこんな木に、クワガタなど居る訳がない」と思い込んでいるため、外敵から見つかり難い側面もあるかもしれません。
つぎに ヤナギ林の 洞があるその他のヤナギの先日(6月13日~6月19日)までヒラタクワガタのペアが潜んでいた洞を覗くと、クワガタの雄が見つかりましたが、どうも コクワガタのようでした。
2023年6月26日夕方 17時頃、気温は26度。 昆虫バカセフィールドに隣接する広い公園をウォーキングしていると、”昆虫ホテル”をみかけました。出来たてのようで まだ昆虫が住んでいる気配はありませんでした。インターネットで調べると、これとそっくりなものがネット通販大手から”昆虫ログハウス”として売り出されていました。昆虫界にも、建て売り住宅業界がビジネス進出しているみたいです。
昆虫ホテルの近くで、葉影で休むアオカミキリモドキを見つけました。彼は見た目(の顔つき)も悪そうですが、触れると後足の第一関節から毒液を出し、それが皮膚に付着すると火傷のようになります。だから、通称”やけど虫”とも呼ばれます。危ない!
2023年6月26日夜 19時20分、気温は25.2度。団地前のクヌギを覗くと、ここでは 今夜も多くのコクワガタの中に点々とノコギリクワガタが見つかりました。洞の周囲では、大きなノコギリクワガタの雄と 彼にやや距離をおいてコクワガタの雄が4匹ほど群れていました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年35回目の遭遇 6/26>
右側面 目線より下では、すれ違うヒラタクワガタの雄とノコギリクワガタの雌が見つかりました。
今年35回目に遭遇した(29匹目の)、ここ団地前のクヌギでは今年8回目に遭遇したヒラタクワガタです。
一旦手に取って計測すると、体長は36mmでした。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年36回目の遭遇は
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今年(2023年に)今までに遭遇した
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表230626-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 15 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
19時35分頃、気温25度。シラカシを覗くと、正面に大きなノコギリクワガタの雄が雌をガードするように、ライトを当てる昆虫バカセから彼女を(奪われまいと?)隠すように動いていました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年36、37回目の遭遇 6/26>
裏側に回ると早速、幹を這うヒラタクワガタの雄が見つかりました。
今年36回目に遭遇した(30匹目の)、ここシラカシでは今年3回目に遭遇したヒラタクワガタです。体長は(先の個体より若干大きいと感じたため)37mmぐらいでしょうか。
他にも、ノコギリクワガタやコクワガタ、カナブンが点々とついていました。
もう1度上面に戻ると、さきほどの大きなノコギリクワガタの雄はそのまま居座っていて、その50cmほど上を またもヒラタクワガタの雄が這っていました(今年37回目の遭遇)。体長は36mmぐらいでしょうか。しかし、観察しているうちに(撮影する前に)枝の隙間にある洞に潜んでしまいました。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年38回目の遭遇は
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表230626-2には、今夜 シラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 4 | 6 | 2 | 0 | 0 | 2 | 2 |
19時50分頃、気温は24.8度。ヤナギ林の洞があるその他のヤナギを覗くと、下側の洞の周囲にコクワガタが群れていて、どうも洞の中にいる雌をめぐって争いが始まりました。
地面にはさみ落とされた雄は、昆虫バカセがこの木を眺めていた10分間に、再び木を上り この洞に達しました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年38回目の遭遇 6/26>
上側の洞には、またヒラタクワガタが潜んでいました。
体長は38mmぐらいに見えます。一昨日にはコクワガタ、その前はヒラタクワガタが潜んでいた洞です。洞に出たり入ったりしているので、中に雌もいるかもしれません。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年39回目の遭遇は
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表230626-3には、今夜 ヤナギ林のその他の洞があるヤナギに集まった主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 8 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
20時頃、気温24.7度。枝先のヤナギを覗くと、枝に沿った縦長の洞の周囲は ノコギリクワガタの雄、コクワガタの雄、カナブンなどで賑わっていました。
別の洞の周囲には、ノコギリクワガタのペアと雄2匹が集まっていました。
ここでは、ノコギリクワガタが圧倒的に目立ちました。時期的にも 今がノコギリクワガタのピークかもしれません。
表230626-4には、今夜 ヤナギ林の枝先のヤナギに集まった主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 4 | 8 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
今夜は適度に蒸し暑い中、昆虫バカセ保有の”1本当十”のポイント木を巡りました。殆どの木でこの辺に棲息するクワガタ3種が見つかり、確認数が2桁に達しました。そろそろ、今年のクワガタ発生のピークだと思います。
2023年6月28日昼 10時頃、気温は29度。昆虫バカセ(レギュラー)フィールドには、キリギリスが棲息していません。広大な草原も存在するのに、何故なのか? 先日地域の自然保護団体の会長にその理由を質問してみたら、会長も分らず 不思議がっておられました。
では、自宅からジョギングで行ける範囲で(準レギュラーフィールド内を)探索してみると、群生しているエリアが見つかりました。棲息しているか否かは固有の鳴き声ですぐ分ります。
しかし、鳴き声はすれど 姿は見えません。 見えるのは、ハナアブです。
こんどはヤマトシジミが見つかりました。たぶん、至近距離で数匹が連れ鳴きしていますが、やはり姿は見つかりません。
そこで、一箇所で動かないようにたたずみ 昆虫バカセの気配を消すように努めて、望遠レンズで周囲を探すと、いました。草陰に潜んでいました。今は鳴いていません。
こんどは、鳴きました。鳴くインターバルは5sぐらいです。
そうしているうちに、1m先の草の上に姿を現しました。雄です。でも鳴かずに何か食べている様子です。鳴いている個体は、その殆どが地面に近い草の陰に潜んでいるようです。
もう1つ不思議に感じていることがあり、昆虫バカセレギュラーフィールドあるいは準レギュラーフィールドで出会うキリギリスの仲間の内、特に大型の種類の ヤブキリとキリギリスとクツワムシの3種は、それぞれ同じエリアには棲まず、棲み分けをしている点です。
その内 クツワムシは、ウマオイと同一箇所に(セットで)棲息しているように感じています。
一方で やや小型の種類の クビキリギスやクサキリ、ササキリ、セスジツユムシなどは、これら大型3種のいずれとも同じエリアで見つかります。
2023年6月29日夜 19時15分、気温は29.6度。今年(今夕)初めて、セミ(ヒグラシ)の鳴き声を聴きました。セミが鳴き始めるほどの今年一番暑い夜、まず 団地前のクヌギを覗きました。
ライトを点けた瞬間、いつもよりはやや閑散とした印象を受けました。目線の位置ではやや性悪そうなモンスズメバチが3匹陣取っていました。
そこへ、平均よりやや小さいコクワガタの雄が大顎を低く広げ 攻撃的な雰囲気で近づいてきました。
すると コクワガタ寄りのモンスズメバチは、すかさず コクワガタに頭突きを食らわせました。
反対に先制攻撃され 怯んだコクワガタは、たまらず反転し逃げ出しますが、モンスズメバチは逃げるコクワガタの後足に噛みつき 放しません。
モンスズメバチは しばらく噛みついたまま追いかけ、樹液(テリトリー)から20cmほど離れたところで、ようやくコクワガタを開放しました。
この光景を見て、このコクワガタと同じく モンスズメバチの目の前にいる 昆虫バカセも”明日は我が身かもしれない、刺激しないように 用心-用心”と、脳裏で念じました。
こんどは上から、別のやや大きなコクワガタの雄が モンスズメバチの集団に近づいてきました。
しかしコクワガタは、モンスズメバチとは争いを避けるように 彼らの右側を迂回し、その下のコクワガタの集団になだれ込み、モンスズメバチに敵わない”うさ”を晴らすように、デート中の小さな雄をはさみ 投げ落としました。
どうやら 樹液では、モンスズメバチがコクワガタより強いようです。
表230629-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 10 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
つづいて 19時30分頃 ヤナギ林に入りました。
まず ヤナギの枝先では、今夜は閑散としていました。この2日間ぐらいで急激に暑くなったため、樹液の浸み出具合が悪くなったような気がします。
それでも 枝に沿って縦長の洞とその周辺では、コクワガタが4匹ほど群れていました。
表230629-2には、今夜 ヤナギ林の枝先のヤナギに集まった主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つぎに その他の洞があるヤナギでは、前回(6月26日に)ヒラタクワガタがいた洞の出入り口に、ノコギリクワガタのペアが陣取っていました。ということはあのヒラタクワガタはもういないということでしょう。
表230629-3には、今夜 ヤナギ林のその他の洞があるヤナギに集まった主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
つぎに くねくねしたヤナギをい覗くと、ノコギリクワガタのペアと雄1匹が見つかりました。
つづいて 19時50分頃 シラカシを覗きました。ここは 今夜 昆虫バカセが最も楽しみにしていたポイントです。ここだけが見たかった と言っても過言ではありません。
前回(6月26日と)同様、正面には門番のような立派なノコギリクワガタの雄とその奥さんが(昆虫バカセを)待っていました。
その少し右側にある樹液には コクワガタの雄3匹がいて、その真ん中にへヤブキリの雄が割り込んできました。
すると 2匹のコクワガタが上下から協調して ヤブキリを挟み撃ちするように 大顎で詰め寄り、ヤブキリを追い払いました。
樹液では、大顎を武器として持ち 鎧を身に纏ったコクワガタが、肉食性が強い獰猛なヤブキリより 強いようです。
背面に回ると、目線からやや上の方で、ノコギリクワガタが目立ちました。青色で囲ったところがノコギリクワガタ(□印が雄、〇印が雌)、赤色で囲ったところがコクワガタ(□印が雄、〇印が雌)を示します。
前回(6月26日)より、点々と樹液が浸み出る場所が 上の方へ広がっていました。
背面をより広角に覗くと、より下の方までクワガタが付いていました。青色で囲ったところがノコギリクワガタ(□印が雄、〇印が雌)、赤色で囲ったところがコクワガタ(□印が雄、〇印が雌)を示します。
クワガタは、幹の左右にも点々と浸み出る樹液に応じて付いていました。
ハグルマトモエ蛾も、1点のシミのような樹液を独占していました。
表230629-4には、今夜 シラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
見つかったクワガタの総数が17匹に達したシラカシは、今年5月に抜かれた”街中のコナラ”を再び凌ぎ、昆虫バカセフィールドにおけるクワガタ誘引力歴代3位に返り咲きました。
樹液の浸み出具合は日々変化するので、今後の動向は不明ですが、しばらくは最注目のポイントです。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 7 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
シラカシの近くで偶然、幹が苔むしたクヌギに、ノコギリクワガタが集っている光景を目にしました。
下の方では、ノコギリクワガタの小歯型の雄とカキバトモエが仲良く樹液を吸っていました。
シラカシやこの苔むしたクヌギは、日当たりの悪いところに生えていることが一つの特徴です。通常は日当たりの良いところに生えた木ほど樹液を染み出させ易い傾向にある常識に、反しています。
2本の木共にカシナガに犯されている様子もないのに、なぜ日陰に生えていて 樹液を染み出させるのか?不思議です。
また 通りすがりのクヌギの幹で、(樹液が浸み出ている感じではありませんでしたが、)コシロシタバが見つかりました。キシタバの白バージョンです。桃色バージョンのベニシタバにも そろそろ会いたいものです。
つづいて 20時過ぎ つい最近工事が終了し、立ち入りが可能になったクヌギ林の(クワガタ誘引力歴代2位の)クヌギの大木にも立ち寄りました。
例年のこの時期なら、ノコギリクワガタやヤブキリで大繁盛の大木は工事の影響なのか?閑散としていて、ただ小さなノコギリクワガタが1匹だけ、ポツンと右サイドに付いていました。
20時10分過ぎ これで終えようと思ったのですが、今日は蒸し暑いので、(光線が迷惑にならない)公園の駐車場で、ライトウォッチングを行いました。ここは、ポイントの1箇所から およそ200mほど離れています。
開始5分後、ライトウォッチングの常連客”ドウガネブイブイ”が飛来しました。
しかし この直後、突如 集中豪雨に見舞われ、やむなくライトウォッチングを中断しました。
2023年6月30日夜
気温は25~26度 今夜は体力温存のため、特に今興味深い ”ポイント木” 3本のみを巡りました。
19時30分頃、まず1本目 団地前のクヌギを覗くと、幹の正面にはクワガタを引き寄せるに十分な(ランニング中でも思わず振り返るほど強烈な醗酵臭を漂わす)Aクラスの樹液が出ていました。しかし、ここには不思議とクワガタは 群れてなく、点々と付いていました。
目線のコブ状の洞の近くの樹液には、コクワガタ(のペア、と雄1匹、雌1匹)が集まってました。
目線より50cmほど上の樹液では、ノコギリクワガタとコクワガタが、入れ替わり立ち替わり 訪れては退去していました。
頭上3mほどの樹液には、ノコギリクワガタ(のペアと雌1匹)が集まっていました。
しかし、今夜もここにカブトムシはいませんでした。このことを、環境に何か異変があったのではないかと 心配しています。
表230630-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 12 | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
19時50分頃、つづいて2本目 シラカシを覗きました。幹の上から下まで、幹分かれした各幹の隅々に至って、ノコギリクワガタあるいはコクワガタが点々と単独で付いている状況が目立ちました。
左側面・目線の位置の樹液では、大きなノコギリクワガタの雄がペアを成していました。このノコギリクワガタ雄の大顎-左側は、半分から先が欠損しています。蛹の時点で何か問題が生じたのかもしれません。
背面・目線の位置の樹液でも、大きなノコギリクワガタの雄がペアを成していました。ここでは 大きな強そうな雄のみが、雌を得られるようです。
頭上1mほどにある幹が2又に分かれたコブ状のところでも、樹液が浸み出るようになった様子で、コクワガタが2匹集まっていました。例年クワガタで賑わう場所です。今後はより繁盛すると予想します。
今夜、ここシラカシで見つかったクワガタの総数は23匹に達し、(今年工事の影響もあって不調の)大木クヌギを抜いて、クワガタ誘引力歴代2位に昇格しました。
6月13日の時点で不毛だったこのシラカシは、クワガタ誘引力がまだ上昇過程にありそうです。
しかし 種類は団地前のクヌギと同様に、コクワガタとノコギリクワガタのみで単調です。
表230630-2には、今夜 シラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 12 | 11 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
20時頃、続いて3本目 日陰にたたずむ苔むしたクヌギを覗くと、今夜は大きなノコギリクワガタの雄がペアを成していました。
根元でも、大きなノコギリクワガタの雄がペアを成していました。
この苔むしたクヌギでは、合計5匹のノコギリクワガタが見つかりました。
今夜は3本の木を覗いて、ノコギリクワガタ24匹、コクワガタ24匹、両種均等に合計48匹が見つかりました。
一方で、ヒラタクワガタは昨夜に続いて見つからなくなりました。
団地前のクヌギで6月7日以降7回、シラカシで6月20以降4回遭遇していることからすれば、明らかに遭遇率は(激?)減少しました。
どうやら、ヒラタ前線は解除されたようです。今後は遭遇するとしても、低頻度になるのではないかと予想します。
今年は、これらのポイント木でカブトムシは全く見かけないので、ヒラタ前線が解除された理由にカブトムシは関与していないかもしれません。
まだ梅雨の最中で湿度は相変わらず高く、一方でここにきて 気温は夜でも25度を超えるようになりました。ヒラタ前線は、気温が影響している可能性もあるのではないかと考えるようになりました。
南方系のヒラタクワガタは、湿潤な気候を好む一方で、寒さはもちろんのこと 意外にも(25度を超えるような)暑さを嫌うのかもしれません。今後のヒラタクワガタの動向を注視したいと思います。
2023年7月3日夜
19時50分頃、気温は27.2度。
終わろうと思ったのですが、”あの木”に変化はないか?気になったので、久しぶりに街中のコナラを覗きました。
正面では、樹液が少し浸み出るように好転したようで、ノコギリクワガタやアカアシオオアオカミキリが集まっていました。
右側面・目線の上でも樹液が少し復活した様子で、ノコギリクワガタが3匹とアカアシオオアオカミキリが1匹集まっていました。
表230703-2には、今夜 ここ街中のコナラに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
街中のコナラ | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
定期的に昆虫ウォッチングしていると、地球温暖化の傾向を実感します。
その1つがカブトムシの発生ピークです。
カブトムシの発生ピークが、従来は平均的に7月10日前後だと体感していましたが、近年は6月20日過ぎだと感じるように変化してきています。
もう1つがノコギリクワガタが一斉に発生し始める(ノコ入り)時期です。
ノコギリクワガタが一斉に発生し始める(発生のピークよりは前の)時期が、従来は平均的に6月末頃だと体感していましたが、近年は5月末頃だと感じるように変化してきています。
このことを裏付けるように(暖かい日が暦上の初冬まで続くようになった結果)、(本来は来年の初夏に地上に現われる予定の)新成虫が9月末以降に第2陣として発生し、11月過ぎまで生存するように変化してきています。
第2陣として発生するノコギリクワガタは、成長が早い(栄養の少ない環境で仕方がなく早めに育った)小さな(大顎が小さい)個体です。東京の痩せた環境も関与しているかもしれません。
<参考>2022年11月13日に確認した
ノコギリクワガタはここを
クリックしてください!
2023年7月4日夜
今日は16時過ぎ頃激しい雷雨になりました。その影響か、昨夜に比べて爽やかな夜を迎えました。
19時25分、気温は25.6度。 まず 団地前のクヌギを覗きました。
背面右 目線の上にある樹液では、ノコギリクワガタの雄3匹とコクワガタの雄2匹が見つかりました。
しかし 今夜は雷雨の影響なのか、あるいは時間が早いせいか、この木にしては昆虫の個体数は少な目でした。
表230704-1には、今夜 団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 6 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
19時40分頃、気温25.3度。つづいて ヤナギ林を覗きました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年39、40回目の遭遇 7/4>
まず 枝先のヤナギでは、枝に沿って縦長の洞に大きめのクワガタの雄が潜んできました。おそらくヒラタクワガタだと思いましたが、まだ確証はありません。
洞を観察していると、洞の近くに小さめのヒラタクワガタの雄が現われました。体長は36mmぐらいです。今年39回目に遭遇した(33匹目の)、ここヤナギ林では今年13回目(枝先のヤナギでは2回目)に遭遇したヒラタクワガタです。
洞に向かってどんどん近づいてきました。前翅に疵が入っています。
これは争いになると思った瞬間、洞から大きな(大きく見える やはり)ヒラタクワガタが現われ、勢い余って前方に飛び出してきました。36mmの雄は果敢に前進し、その横っ腹を挟み込もうとしました。
「お~ 小さいのにやるな~」と思った瞬間、体力差のせいか、36mmの雄の動きは止まってしまいました。
36mmの雄は 慌てて体を反転させ、
逃げに転じました。
ヒラタクワガタ雄同士の争いは これで2度立ち会いましたが、いずれも早期に決着がつきました。
一方勝利した雄は、また洞に潜んでしましました。戦いの後で”すまない”と思ったのですが、体長計測のため(掻きだし棒を駆使して)一旦外に出てもらいました。
がっしりとした骨格の立派なヒラタクワガタの雄です。しかし体長は、思いの外小さく46mmでした。今年40回目に遭遇した(34匹目の)、ここヤナギ林では今年14回目(枝先のヤナギでは3回目)に遭遇したヒラタクワガタです。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年41回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
今年(2023年に)今までに遭遇した
ヒラタクワガタの傾向のページに
戻る場合はここをクリックしてください!
表230704-2には、今夜 枝先のヤナギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 |
つぎに その他の洞があるヤナギでは、今年何度かヒラタクワガタが潜んでいた洞の出入り口付近で、ノコギリクワガタの雄と雌、コクワガタの雌が見つかりました。
表230704-3には、今夜 その他の洞があるヤナギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 6 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
20時頃、気温25度。つづいて シラカシを覗きました。
樹液1箇所目(正面)
正面-目線の樹液には、ここのところいつものように 大きなノコギリクワガタの雄が陣取っていました。傍らには、ノコギリクワガタの雌も3匹侍っていました。
正面-上部の幹分かれした隙間には、光をあてた瞬間、数匹のクワガタがうごめいていた気がしましたが、写真ではコクワガタの雌が1匹だけ確認出来ました。
先日、今年37回目に遭遇したヒラタクワガタが潜んでいった隙間です。
樹液2箇所目(右側面)
右側面-目線の樹液では、ノコギリクワガタのペア(一番上)とノコギリクワガタの雄が3匹見つかりました。(右隅で微かに見える個体は正面で確認した個体です。)
ペア(一番上)の雄は、小さな小歯型の個体です。この樹液はあまり良くなのか、小さなノコギリクワガタばかりが集まっていました。その影響で、体が小さくてもペアを組めたのかもしれません。
右側面-幹の上部では、コクワガタの雄が徘徊していました。ノコギリクワガタに樹液を独占され、さまよっていたのかもしれません。
樹液3箇所目(右寄り根元)
右寄り根元の樹液では、ノコギリクワガタの雄が2匹見つかりました。今まではコクワガタが多く見つかった場所ですが、ここもノコギリクワガタに占領されているようです・
樹液4箇所目(背面-目線)
背面-目線の樹液では、左側にノコギリクワガタの雄が1匹とコクワガタの雄が1匹、右側にノコギリクワガタの雄が1匹、下側にノコギリクワガタのペアが、さらにその下に(写真には写っていませんが)もう1匹ノコギリクワガタの雄が陣取っていました。
すると、下から雄(体色が赤いので、以降は”アカ”と呼ぶ個体)が ペアに近づいてきて、すぐにペアの雄(体色が黒いので、以降は”クロ”と呼ぶ個体)と戦いが始まりました。
”ガシャ、ガシャ”と一杯に広げあった大顎がぶつかり合う様子が、迫力的でした。雌はぶつかり合う大顎の下で、のんきに樹液を吸っています!
勝負はつきません。シラカシの(見た目が)スベスベの木肌に対しても、両者共しっかり爪(符節)を効かせて後退しません。
さらに戦いはつづきました。
最後は何故か クロが彼女を置いて逃げてしまいました。(動画は途中端折っています。実際には中断を含めて2分ほど続きました。)
体格が同じぐらいなら、ノコギリクワガタの戦いも長丁場になるようです。
樹液5箇所目(背面-上方ーコブの下)
背面-上方-コブの下は、クワガタが群れていました。
撮影するアングルを変えると、ノコギリクワガタの雄が2匹、雌が3匹、コクワガタの雄が1匹確認できました。
樹液6箇所目(背面-上方ーコブの上)
背面-上方-コブの上は、コクワガタのペアが陣取っていて、ノコギリクワガタの雌が周囲を動き回っていました。ここは例年、(クワガタの他にハラブロカマキリ、ヤブキリ、各種の蛾など)様々な昆虫達で繁盛する場所です。
樹液7箇所目(左側面)
左側面-目線の樹液は 昆虫バカセも、思わず「うゎ~凄い」と声を上げてしまうほど、密集していました。今までは浸み出ていなかった場所です。
ノコギリクワガタの雄が4匹、コクワガタの雄が2匹、カナブンが1匹、モンスズメバチが1匹集まっていました。
右上には先の写真には写っていないコクワガタの雄が、もう1匹(合計3匹)いました(つぎの写真)。
この樹液が クワガタの個体数以上に迫力を感じさせる理由は、中央に”丹下左膳”のような風貌のノコギリクワガタがいるからだと、後で気が付きました。
凄い迫力です。体全体が薄汚れていて、左の触角がありません。昆虫バカセは何故か、”丹下左膳”を連想しました。
なんとなくここに見とれていると、丹下左膳に、左下方から 大きなノコギリクワガタ(挑戦者)が迫ってきました。
そして 戦いが始まるかと思い、動画(撮影)を回しました。
しかし 挑戦者は丹下左膳に 大顎を突き合わせた瞬間、きびすを返して後戻りしてしまいました。丹下左膳はその威圧感で、戦わずして勝利しました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年41回目の遭遇 7/4>
この樹液の上方の幹では、コクワガタの雄2匹とヒラタクワガタの雄1匹が見つかりました。ヒラタクワガタは(垂直方向-)中央にいる個体です。小さい個体なので、”テカテカ”しています。
ヒラタクワガタは体長34mmぐらいです。今年41回目に遭遇した(35匹目の)、ここシラカシでは今年5回目に遭遇したヒラタクワガタです。
今夜は気温が25度と(クワガタに適温で)暑くないため、ヒラタクワガタは活動的なのかもしれません。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年42回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
さらに上の枝でも、コクワガタの雄が這っていました。
褐色のナナフシもいました。幹をどんどん上っていきました。右前足が欠損しています。ヤブキリに襲われたのかもしれません。
表230704-4には、今夜 シラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
個体数 | 12 | 26 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 |
今夜この1本のシラカシに、写真で確認できる範囲で(重複は慎重に除いて)39匹のクワガタが集まっていました。
目も悪い昆虫バカセが見落とした 幹のより上の方や、幹の重なり具合で死角になった部分の未確認個体を含めると、50匹を超える可能性もあります。
このシラカシは 団地前のクヌギを抜いて、クワガタ誘引力歴代(断トツ)1位に昇格しました。
この木の凄さ(素質)は2020年9月の時点では感じていましたが、その実力を遺憾なく発揮し始めたのはつい最近です。6月半ば頃まで不毛だったことが不思議で、何事も一寸先は分らないものです。
しかし、一般的に(昆虫バカセの常識でも)、クワガタムシを数多く誘引する木はクヌギ、コナラです。昆虫バカセフィールドでも、クワガタ誘引力は現時点で2位,3位がクヌギで、4位,5位がコナラです。
それに対して、クワガタムシが集まる木としては ややマイナーなイメージがあるシラカシが、このような能力を発揮したことは 昆虫バカセとしても意外でした。
シラカシは常緑広葉樹なので、この辺では屋敷林や生け垣に重用され、団地、病院、スーパー銭湯など比較的大きな施設の周囲に植えられ、クヌギ、コナラ以上に数多く生えています。その中で過去には、特に幹が太い老木に、クワガタムシ各種やカブトムシが集まっている状況を確認したことは幾度かありますが、1本の木に集まるこれら昆虫の個体数が2ケタに達した という記憶はありません。
20時10分頃、気温25度。つづいて 苔むしたクヌギを覗きました。
正面・上に ノコギリクワガタの雄、下に ノコギリクワガタのペア、根元付近・両サイドにもノコギリクワガタの雄がいて、今夜はここでノコギリクワガタが合計6匹見つかりました。
通う毎に個体数が増えています。不思議なクヌギです。
近年は6月下旬をピークに7月に入ると、見つかるクワガタムシの個体数は減少する傾向があります。昨夜訪れたクワガタ達のオアシスでも 今夜訪れたポイントでも、全体傾向はそうなっていました。
しかし、部分(局所的な)傾向を見ると、クワガタ達のオアシス-No.4のコナラや シラカシでは、個体数が6月に下旬に対してさらに爆発的な増加傾向にあります。
このことは結局、クワガタムシが見つかるピークは、クワガタムシの実個体数を意味せず、樹液を出す”木”の(クワガタを誘引する)能力、あるいは(樹液を染み出させる)コンディションのピークを意味するのではないかと、考えるようになりました。
2023年7月5日夜 19時頃かな、そうだとすれば気温は26度ぐらい。
Iハカセが仕事先近くの利根川河川敷(群馬県・伊勢崎市)のヤナギ林をウォッチングした状況を、連絡してくださいました。
ここは、昨年一緒に開拓(発見)した場所です。昆虫バカセは 今年、ここに足を運んでいないので、大変興味深いです。
詳細の状況は不明なので、Iハカセが写真を送付してくださった際の 添付文章をそのまま引用します。
「元気で走っていますか! 私は相変わらず太っています~! 利根川の柳を、5月からたまに見に行っています。先週、一本の木に、ノコが8匹以上いました! なかなか、携帯だとうまく撮れませんが送ります。つがいが多かったので、ウォッチングだけにして帰って来ました。今日(7/10)は36℃で、暑くて散歩も無理かなぁ~」
この時期は、昆虫バカセフィールドと同じように、ここでもノコギリクワガタがメジャーのようです。
なお、Iハカセは、ヤナギは無数に生えていても、クワガタが見つかった木は2本に限定されていたと、仰っていました。 確かに、クワガタは”木”次第ですね。
この写真には、国内最大のカメノコテントウも写っていましたね。Iハカセ、お忙しい中、貴重な情報をありがとうございました。
しかし、今日(7月10日)は本当に暑かったですね。それでも、昆虫バカセは18時頃 33度弱の気温の中、マスクをかけて5km走りました。「熱が体に籠って、きつかった~! Iハカセも頑張ってください。」
2023年7月7日夜
今日は、日中の最高気温が34度と今年最高を記録しました。
19時40分頃、気温は27.2度。里山MHの見晴らしの良い丘の上から、ライトウォッチングを始めました。昨年の8月9日以来、ここでは2度目です。
七夕だというのに空はどんよりとし、星は見えません。月明かりが 雲で覆い隠されたところは ライトウォッチングに好都合ですが、風が強く 体感気温が低く(涼しく)感じるところは 昆虫が飛来する条件としてはどうなのか?
光線を放つ角度は、およそ30度ぐらいにセットしました。
開始早々、19時40分
場所を問わず必ず飛来する常連客のドウガネブイブイが、やはり最初に飛来しました。
15分間ぐらい昆虫の飛来が無かったため、ライトの角度を低く(5度ぐらいに)し、谷を挟んで向かい合う森の輪郭の木に光線があたるように変更しました。
ライトの角度変更直後、19時55分
ミナミアオカメムシが飛来しました。昆虫バカセとしては、初確認です。綺麗な黄緑色をしていますが、稲の害虫として認識されています。
ライトの角度変更10分経過後、20時5分
キマダラカミキリが飛来しました。前翅を半開きにして、ふたたび飛び立つ寸前です。5月末頃、クヌギやコナラの樹液で多く見かけたカミキリムシで、ライトウォッチングでは初めてです。
同時刻にノコギリカミキリも飛来しましたが、(撮影する前に)すぐに飛び去ってしまいました。
さらに、種類が特定できないコガネムシが飛来しました。光の当たり具合なのか?スジコガネにしては、やや茶色っぽい気がしますし、コフキコガネにしては、光沢がありすぎます。
ライトの角度変更15分経過後、20時10分
コブマルエンマコガネが飛来しました。昆虫バカセとしては、初確認です。動物の糞や、しばしば死肉を食べるコガネムシです。
ライトの角度変更25分経過後、20時20分
スジコガネが飛来しました。このコガネムシもライトウォッチングの準常連客です。
以降は 昆虫の飛来が途切れたため、20時30分頃 終了しました。
クワガタの飛来も期待していましたが、今夜は適いませんでした。次回に期待したいと思います。
2023年7月10日夜 19時40分頃、気温は31度。
街中のコナラを覗くと、正面の樹液では、ノコギリクワガタの雌とアカアシオオアオカミキリが見つかりました。
背面の樹液でも、でっぷりとしたノコギリクワガタの雌も見つかりました。これからの産卵に備えて、栄養を蓄えているのでしょうか。
また、モリチャバネゴキブリと、極めて小さい(ノコギリクワガタの雌と比較して)5mmぐらいの体長の(ハートマーク形の)蛾が確認できました。種類は分りません。
表230710-2には、今夜 ここ街中のコナラに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
街中のコナラ | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
2023年7月11日夜 今日も暑く、日中の最高気温は35℃。19時30分現在の気温は30℃ 各ポイントをウォッチングしました。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ2023年42回目の遭遇>
まず 団地前のクヌギの10mほど手前から、強い醗酵臭が漂っていました。”これは!”と期待して覗くと、意外にも閑散としていました。
目線より上の樹皮下からは、光沢のあるクワガタの前翅が見えました。しばらく眺めていると クワガタは体勢を変え、大顎をのぞかせました。ヒラタクワガタの雄です。
今年42回目に遭遇した(36匹目の)、ここ団地前のクヌギでは今年9回目に遭遇したヒラタクワガタです。体長は32mmぐらいだと思います。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年43回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
表230711-1には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前のクヌギ | 1 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 2 |
つづいて ヤナギ林の枝先のヤナギは、さらに閑散としていました。枝先のが樹液が、殆ど枯渇していました。
しばらくあちらこちらを探して、ようやく 枝に沿って縦長の洞で、コクワガタの雄が見つかりました。
表230711-2には、今夜 ここヤナギ林のヤナギの枝先に集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤナギ林 枝先のヤナギ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて ヤナギ林のその他の洞があるヤナギでは、洞周辺にコクワガタの雄が3匹集まっていました。
表230711-3には、今夜 ここヤナギ林のその他の洞があるヤナギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤナギ林 その他の洞が あるヤナギ | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて シラカシを覗くと、ノコギリクワガタとコクワガタが共に(2桁の個体数で)群れていました。木全体に上から下まで満遍なく付いている感じです。しかし、先週(7月4日)ほどの賑わいはありません。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ2023年43回目の遭遇>
洞の中には、クワガタの雄が確認できました。雌も見えました。雄は洞を出たり入ったりしていました。出た瞬間のフォルムから、ヒラタクワガタらしいと感じましたが、違うかもしれません。
そこで 掻きだし棒で一旦洞からでてもらうと、やはりヒラタクワガタの雄でした。体長は35mmぐらいだと思います。
雌は 奥へ潜んでしまったため 種類は分りませんが、ヒラタクワガタの可能性が高いと思います。
洞にヒラタクワガタがペアで潜んでいる場合、雄は用心のためか 頻繁に洞を出入りする習性があると感じているからです。
今年43回目に遭遇した(37匹目の)、ここ団地前のシラカシでは前回(7月4日)につづき今年6回目に遭遇したヒラタクワガタです。体長は35mmぐらいだと思います。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年44回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
表230711-4には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シラカシ | 13 | 12 | 1 | 0 | 0 | 3 | 1 |
つづいて 苔むしたクヌギを覗くと、まず苔の生えた幹の樹液で、いつものように ノコギリクワガタの雄が見つかりました。
さらに探すと、苔が生えていない(やや陽ががあたる側の)幹の根元に、カブトムシの雄がいました。
今年 クワガタ達のオアシス以外で初めて、カブトムシに遭遇しました。このことは、かなり異常なことです。
例年だと7月10日前後は、どこに行ってもカブトムシだらけ が普通なのに!? 近くの河川敷の大規模な護岸工事による影響なのか? 推測ですが 近隣の農家で自然の堆肥作りをやめ、化学肥料に変更したなどの事情によるものなのか? 気になります。
表230711-5には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
苔むした クヌギ | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
つづいて 集クワ力歴代No.3(つい最近シラカシに抜かれるまで歴代2位だった)のクヌギの大木を覗くと、コクワガタのペアが見つかりました。樹液は、この1箇所だけでした。
工事の影響(後遺症)は、今年一杯続きそうです。
表230711-6には、今夜 ここクヌギの大木に集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クヌギの大木 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて 先日の夕方 ジョギング中に涼しさを求めて、暗く狭い雑木林の中を通った際、やや醗酵臭を感じたコナラとクヌギが数本並んだ場所に寄ってみました。
まず 最も醗酵臭を強く感じたコナラ(暗い雑木林のコナラ1)を覗くと、根元付近に クワガタが群れていました。
目線の上では、ノコギリクワガタの雄3匹と雌1匹、穴に頭部を突っ込んだコクワガタらしきが見つかりました(写真)。
表230711-7には、今夜 ここ暗い雑木林のコナラ1に集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
暗い雑木林 コナラ1 | 3 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて そのとなりのコナラ(暗い雑木林のコナラ2)にも、ノコギリクワガタが3匹(写真では2匹)付いていました。
表230711-8には、今夜 ここ暗い雑木林のコナラ2に集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
暗い雑木林 コナラ2 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて そのとなりのクヌギ(暗い雑木林のクヌギ)では、目線より下の幹にノコギリクワガタが特に群れていました。ペアも3組確認できました。
しばらく観察していると、ノコギリクワガタの3ペアから少し(30cmほど)離れたところで、もう1ペアできました。
このような至近距離でクワガタの4ペアが確認できたのは、初めてです。
表230711-9には、今夜 ここ暗い雑木林のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
暗い雑木林 クヌギ | 1 | 12 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
”日当たりの悪いところに生えた木には樹液が浸み出ず、クワガタはいない”とした常識は、希に当てはまらないことがあります。ここは、脚で偶然見つけたポイントです。
昆虫ウォッチングは、大きくははクルマで移動し、細かくは30℃前後の気温の中、長袖・長ズボンに(クッション性が悪い)長靴を履いて歩いて巡るため、思った以上に体力を使います。
そのための体力を維持するために、日課のジョギングは欠かせないと考えています。ジョギングは、新規ポイントの開拓も兼ねて行えるため一石二鳥です。
2023年7月13日夜 19時30分、気温は26度。 ここなら、カブトムシが沢山見つかるかと思い、クツワムシの棲む森に入りました。初夏から夏にかけては、定期的にウォッチングしている場所ではありませんが、過去(10年ぐらい前)には、カブトムシが沢山みつかりました。
最近では、市が環境保全に注力しているようで、下草を刈ったり、カシナガに犯されたクヌギやコナラなどブナ科の広葉樹を伐採したりして、森全体に陽があたるようになり、カブトムシが棲む環境は過去より改善されたと感じています。
その甲斐あってか 多くのクヌギでは、醗酵臭が強く漂い、白く樹液が滴っていました。しかし そのようなクヌギを数多くチェックしましたが、カブトムシもクワガタムシも全く見つかりません。
そうしているうちに、カシナガに犯されて半ば枯れかけているコナラの幹で、大きなカミキリが見つかりました。ヘッドライトを強めて確認すると、ウスバカミキリでした。
さらに、幹に掛けられた(不法投棄禁止を訴える)看板の下でも見つかりました。"2匹いるのなら"と裏に回ると、さらにもう1匹(計3匹)見つかりました。ここは、おそらく彼らの発生木なのでしょう。
昆虫バカセフィールド一帯では、クヌギヤコナラなどは(固くなった)古木が多いため、シロスジカミキリやミヤマカミキリは全く棲息できなくなりました。
一方で 幼虫の成育環境として、木の種類を選ばず、生木,枯れ木をも選ばない 柔軟な対応を見せるウスバカミキリは、大型のカミキリムシの中で、唯一見かけます。
ようやく ご神木とも呼べそうな立派なクヌギの目線より1mほど上の樹液で、カブトムシの雌が見つかりました。
結局 今夜ここで カブトムシはこの1匹だけ、クワガタムシは見つかりませんでした。最後に、伐採されたクヌギやコナラの幹が積み上げられたところを、カミキリムシが集まっていないか探すと、その一番上でカブトムシの雌の死骸が見つかりました。
正確に表現すると、見た時は 胸部から出ている前足は動いており、まだ生きていました。その右横には右側の前翅だけ散乱しており、腹部は何者かに食べられた様子でした。
樹液をウォッチングしている間、多くのハシブトガラスが群れて鳴いているのを確認していたので、カラスが 管理されて見通しが良くなったクヌギの樹液にいたカブトムシを咥え、ここに運んで食べた直後だったのではないかと推測しています。そうだとしたら、カラスは夜間でもカブトムシを狩って食べることになります。
さらに この食べられたカブトムシは、その直前(およそ5分前)、ここから30mほど離れたクヌギで今日出会った唯一の個体だったのではないかと、後で想像しました。その時に想像していたら、確認していたはずでした。
この森のクヌギの樹液で、カブトムシやクワガタが殆ど(一方は全く)見つからない理由は、カラスが毎夜 彼らを狩って食べ、彼らはついには殆ど居なくなったのではないかと推測します。
このことと直接関係はありませんが、昆虫バカセフィールドには、タヌキ、ハクビシン、アライグマが多く棲息しています。昆虫バカセは、そのいずれとも、夕方のジョギング中などによく遭遇します。
昆虫バカセフィールドには、クワガタムシは多く見つかりますが、カブトムシは殆ど見つからなくなりました。今年は、比較的稀少なヒラタクワガタと比較しても、その1/3以下程度の遭遇回数です。
その理由は、これらの獣 特にアライグマではないかと、考えるようになりました。クワガタムシの幼虫は比較的固い朽ち木に入っていますが、カブトムシの幼虫は落ち葉が積み上げられたような柔らかい腐葉土などに棲んでいて、アライグマなら良く効く鼻で 幼虫の匂いを嗅ぎ取れば、簡単に掘り起こして、根こそぎ食べ尽くしてしまうのではないかと推測します。
2023年7月14日夜 19時20分~50分頃、気温は27~28度。
昨夜覗いた準レギュラーフィールドのクツワムシの棲む森では、全くクワガタに出会えなかった虚しさと、今日仕事で都心へ出張した疲れを 癒やそうと、今夜はのんびりと期待のポイントを巡り、ウォッチングしました。
まずは やはり 何となく団地前のクヌギに向かいました。クヌギを覗くと、目線よりやや上でノコギリクワガタとモンスズメバチが仲良く頭を突き合せて樹液を吸っていました。
つぎに 狭く暗い雑木林を覗きました。
初めて何気なく覗いた 何の変哲も無いコナラの幹に、ノコギリクワガタなどが群れていました。
先日見つけたコナラ1でも、ノコギリクワガタなどが複数見つかりました。
根元付近には、ノコギリクワガタのペアが2組見つかりました。それぞれのペアは、似たような体格の雄と雌で構成されていました。
桜の木の目線より低い幹で、ニイニイゼミがとまっていました。その右には、セミの抜け殻がありました。
先日見つけたクヌギでは、ノコギリクワガタ、ヤブキリなどが集まっていました。
幹の上の方では、珍しくカブトムシの雄が見つかりました。
根元近くには、ノコギリクワガタの雄の死骸がありました。腹部だけ(食べられたようで)見つかりません。タヌキ か カラスの仕業でしょうか?
通りすがりのコナラでは、カタシロゴマフカミキリが見つかりました。
つぎに シラカシを覗きました。やはりここは、現時点で昆虫バカセフィールドNo.1(の集クワ力)でした。正面、背面、根元など、いたるところでクワガタが見つかりました。
次の写真(左)の中央の洞には、ノコギリクワガタのペアが入っているようです。写真(右)の幹の分かれ目にも、ノコギリクワガタのペアが入っていました。
つぎに 苔むしたクヌギを覗くと、ここでは初めてコクワガタも見つかりました。
つぎに クヌギ林に入り、初めて覗くクヌギで、今夜2匹目のカブトムシ(雄)が見つかりました(左サイド)。
つぎに 今夜の締めに20時10分頃からライトウォッチングを行いました。場所は、6月29日と同じ公園の駐車場です。
初めてすぐに、やはりドウガネブイブイ、5分後にノコギリカミキリ、さらに10分後にウスバカミキリが飛来しました。
昆虫バカセが ここ昆虫バカセフィールドに住み始めて25年ほど経ち、その間に年々点在する雑木林が宅地化されて減少し、ここ2年ほどは河川敷が大掛かりな護岸工事でコンクリート化されています。
それでも 不思議とクワガタムシ3種の数はむしろ増加傾向にあると感じています。
里山と呼ぶほど自然豊かでは無く 纏まった田畑や山林も無く、公園や僅かに点在する(最近では多少管理・保存された)雑木林、病院や団地の周囲を囲う屋敷林など、その殆どが街中にあって人々の生活と密接に関係した、言わば ”里街” は 里山と同様に、もしかしたらそれ以上にクワガタムシの宝庫なのかもしれません。
2023年7月17日夜 18時15分頃(日暮れ前)、気温は33~34度。昔はオオムラサキが舞っていたと伝え聞いた森に、入ってみました。
あまり管理されていないのか、ここも光が入り難い暗い森でした。森に入った18時15分頃は森全体がシーンと静まりかえっていましたが、18時25分頃から ヒグラシが一斉に合唱し始めました。
鳴く時は、お腹を振動させていました。ライトを当てると、その直後は一度鳴いてくれましたが、以降は飛び出さないまでも 全く鳴いてくれませんでした。
すると、目の前でもヒグラシが鳴き出しました。
さらに、別の幹でも鳴き出しました。ライトを避けるように幹伝いに反対側に移動しました。
大きなクヌギがあり 近づいて見ると、幹を上下に這うように蔦が巻き付いていて、その隙間にコクワガタが群れていました。18時40分頃で日暮れ前ですが薄暗いため、コクワガタはヒグラシの鳴き声を背景に活発に活動していました。
コクワガタに気をとられていて、ふとその上を見ると、キイロスズメバチがいました。モンスズメバチには慣れていて 何となくその習性が分るので、間合いを取り易いと感じていますが、キイロには不慣れなので、やや緊張しました。
ヒグラシは19時を過ぎた頃、プッツリ鳴き止みました。いつもよりウォッチング開始時間を1時間30分ほど早めたら、涼しげなバックミュージックが鳴り響く、風流な昆虫ワールドに誘い込まれました。
2023年7月20日夜 18時頃、気温は20度。Iハカセと (誘ってはいませんが)ガマ親分と合流して、ライトウォッチング(ガマ親分だけは、ライトハンティング)を行うため、ツキノワグマの生息地である標高855mのO峠に集いました。
ここから50mほど上ったところからは、T市方面の絶景が望めました。
ここには同じ目的で昨年の8月に訪れましたが、濃霧のため事前に命からがら下山した苦い経験があり、今日はそのリベンジです。
この地域一帯はクヌギとコナラの林が広がっていて、下見を行った段階では、クヌギの洞でコクワガタが見つかりました。
まだ明るい内に、ライトウォッチングの準備をしました。
O峠から延びる登山道を上る方向にライトビームを照らしました。左手は、クヌギとコナラを中心とした雑木林です。
すると、Iハカセから「虫がきた~ これな~に」と声がして、駆けつけてみると、そこにはヒョウタンゴミムシの一種だと思われる昆虫がいました。
「すごいでしょ! 新しい昆虫ウォッチング方法を考えたんだ。ぼくのお腹の脂肪で惹きつけたんだよ」と、自慢げにIハカセのお腹に来た虫を見せてくれました。
さすがは、異能をお持ちの開発者”Iハカセ”だと感心しました。
19時10分頃、気温は19℃ぐらい。そろそろあたりは暮れ始め、ライトの周囲だけが明るくなり、昆虫-ライトウォッチングが始まりました。
Iハカセは相変わらず、お腹を広げて昆虫を探していました。そしてこんどは、コナラの幹を上る羽化直前のセミの幼虫を発見されました。体が大きいのでアブラゼミかミンミンゼミでしょうか?
そして ガマ親分もライトハンティングを行うべく、光源の周囲に陣取りました。
最初の訪問客は、ヒグラシでした。6時台にこの辺一帯で「カナカナ・・」と鳴いていたセミです。
2番目は、ミスジビロードスズメでした。昆虫バカセは初めて見るスズメ蛾です。
3番目は、ナガチャコガネでした。小さくて茶色いコガネムシです。
4番目は、レギュラー格のスジコガネでした。常に飛んでいて、着地時間は極めて短いです。
5番目は、アオカミキリモドキ(通称”ヤケド虫”)でした。ライトウォッチングでは初めて(2匹)飛来しました。
ガマ親分も、光源近くに無数に集まる小さい蛾のハンティングに余念がありません。
ガマ親分は、完全に我々のライトウォッチングを利用していました。
6番目は、白いシートに”ボタッ”と落下音が響きました。”大物飛来か!?”と期待して確認すると、ノコギリカミキリでした。この昆虫も標高を問わず、ライトウォッチングのレギュラーです。
そろそろ ミヤマクワガタなど大物が飛来する期待感が高まり、光源近くの東屋で一服しはじめました。
がしかし 雲行きが怪しくなり、雨と共に 霧が立ち込めてきました。Iハカセが「昆虫バカセさんは雨男?」と尋ねてきたので、「違いますよ」と答え、反対に「Iハカセ、Iハカセって雨男ですか?」と尋ねると。Iハカセは”にやにや”しながら「そう」と答えました。
たぶん異能の持ち主なので、普通の”雨男”ではなく1ランクアップの”霧男”なのだろうと、思いました。
そんな くだらない話をしていると、周囲はあっという間に(昨年のような)濃霧に包まれてきました。
ライトビームが濃霧に反射して、くっきりと浮かび上がるようになりました。
さっきまではやや心配性の昆虫バカセが「霧はだいじょうぶかな~」と尋ねると、(本当に)”太っ腹”なIハカセは「だいじょうぶ・だいじょうぶ」と答えていましたが、今改めて同じことを尋ねると、「降りようか」となり、急遽、ライトウォッチングを中断して下山することにしました。
下山は、昨年苦い思いをした 近い険しい道を避け、T市を迂回するように大回りしました。こうして、O峠での2度目のライトウォッチングも濃霧のため半ばで終えました。
2023年7月20日夜 22時10分、気温は25.3度。ライトウォッチングを中断して、濃霧で危険な峠道を迂回し高速道路を経由した結果、思ったより早く昆虫バカセフィールドに戻って来ました。ここでは、雨は降っていませんでした。
団地前のクヌギを覗くと、今年初めてカブトムシが見つかりました。中央に雄と雌、上と下に雄、カブトムシと少し離れてノコギリクワガタのペアも見つかりました。
眺めていると、中央の雄と雌の左側から別の雄も現れました。
ノコギリクワガタの雄はカブトムシの雄を警戒するように、雌をガードしていました。
カブトムシの姿が見えない樹液では、コクワガタの雄と雌が”ひっそりと”活動していました。
表230720には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前のクヌギ | 3 | 3 | 0 | 6 | 0 | 0 | 1 |
ここ団地前のクヌギは、今年最も多く訪れている昆虫バカセフィールドの中心ポイントです。前回訪れた7月14日の時点でカブトムシに遭遇した回数は0でしたが、今夜は一挙に6匹も現れました。
一方で クワガタ達のオアシスでは6月20日頃にカブトムシが一斉に発生していたため、ここ(団地前のクヌギ)では、カブトムシは”消えた”と思っていました。
カブトムシは消えていませんでした。遅い時間に訪れていたのか? それとも 発生時期が例年より遅くなったのか? 今後 分ると思います。
2023年7月21日夜 19時30分頃~、気温は23.5度。
昨夜遅く 団地前のクヌギで今年初めて(多くの)カブトムシに遭遇したことを受けて、カブトムシの発生状況は昆虫バカセフィールド全体ではどうなのか?
調査を兼ねて各ポイントをウォッチングして巡りました。
まず 団地前のクヌギでは、やはりカブトムシが見つかりました。ノコギリクワガタやコクワガタと共に、カブトムシの雌が樹液を吸っていました。
何かあったのでしょうか? 泥だらけの(泥を纏ったような)カブトムシの雌もいました。
19時30分過ぎで 時間が少し早いせいか、カブトムシの雄は今ちょうど飛んで来ました。
木の正面はコクワガタがちらほら見つかる程度で、明らかにクワガタムシの個体数は減少傾向にあります。
アカアシオオアオカミキリも見えます。
表230721-1には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前のクヌギ | 5 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 |
つぎに 日陰にある狭く暗い雑木林を覗きました。
クヌギは、殆どカブトムシが支配していました。
根元には立派なカブトムシの雄が集まっていました。
ここでは 前回(7月14日)まではカブトムシを殆ど見かけず(1匹だけ見かけ)、ノコギリクワガタにほぼ占領されていましたが、ガラッと雰囲気が変わりました。
<参考>このクヌギの7月14日の様子はここをクリックしてください!
上の樹液でもカブトムシの雄がノコギリクワガタの雄と共に見つかりました。
一方 コナラでは、昆虫の姿を見かけなくなりました。
表230721-2には、今夜 ここ狭く暗い雑木林のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
狭く暗い雑木林 のクヌギ | 2 | 1 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 |
つぎに 苔むしたクヌギを覗きました。
今夜はここも、殆どカブトムシが支配していました。
正面では、カブトムシばかり 雄が4匹(1匹は地面で)雌が1匹、計5匹見つかりました。
ここも、今まではノコギリクワガタが支配していましたが、大きく様変わりしました。
<参考>このクヌギの7月4日の様子はここをクリックしてください!
幹を左に回ると、さらに雄2匹 雌1匹、計3匹のカブトムシが見つかりました。
しばらく観察していると、カキバトモエがやってきて、カブトムシがいる樹液に割って入りました。なかなか度胸があります。
コクワガタは、カブトムシがいない僅かな樹液で見つかりました。
表230721-3には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
苔むしたクヌギ | 2 | 0 | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 |
樹液が浸み出ている主な場所は殆どカブトムシに占領されているので、ノコギリクワガタは入る隙間は無いのか、全く見つかりませんでした。
つぎに シラカシを覗きました。
正面 目線の位置では、やはりカブトムシの雄がいました。シラカシでもカブトムシとは今年初遭遇です。コクワガタも4匹ほど見えます。
そのやや上の3本に幹分かれした隙間には、ノコギリクワガタの雄2匹と雌らしき1匹が、まるでカブトムシから隠れるように潜んでいました。
さらにその上にも、カブトムシの雄、ノコギリクワガタの雄、コクワガタが数匹
さらにその上にも、カブトムシの雄が2匹(フラッシュで目が光って)見えます。
左側面 目線よりやや上では、ノコギリクワガタの雄
さらに左に回ると、カブトムシの雄とノコギリクワガタの雄
右側面 目線よりやや下では、コクワガタの雄2匹とヤブキリの雄
その上には、コクワガタの雄と雌
背面 根元近くには、カブトムシの雄と雌
その上 目線の位置では、ノコギリクワガタのペアとコクワガタの雄が2匹見つかりました。
表230721-4には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シラカシ | 10 | 8 | 0 | 7 | 0 | 0 | 1 |
シラカシは、さすが集クワ力歴代No.1だけあって、樹液が浸み出ている場所が無数にあるため、カブトムシが多数出現した今夜 クワガタムシも、ほぼ今まで通り 多数集まっていました。
つぎに ヤナギ林を覗きました。
洞があるその他のヤナギでは、ノコギリクワガタの雄が1匹だけ見つかりました。
くねくねしたヤナギでは、根元付近で カブトムシの雌が2匹見つかりました。ここヤナギ林でも、カブトムシとは今年初遭遇です。
過去 ここで、こんなに遅くカブトムシと遭遇した記憶はありません。
すぐ横には、ノコギリクワガタの雄がいました。
枝先のヤナギでは、今年シーズンインした後、初めて昆虫の姿が見えませんでした。枝先は乾いていました。
今までの経験では、カブトムシは、例年7月10日頃に一斉にフィールド中の樹液に現れると、認識していました。
今年は、(クワガタ達のオアシスの6月20頃の”カブト入り”時期を除いて)ほぼ10日遅れの7月20日頃に、一斉にフィールド中の樹液に現れたと思われます。
クワガタムシは(コクワガタもノコギリクワガタも)、温暖化の傾向に沿って、発生時期が早まっていることは間違いないと感じているのに対し、
カブトムシは、温暖化の傾向に逆らって、発生時期が遅くなっているのではないかと、疑い始めています。
そもそもクワガタムシとカブトムシは、ライフサイクルが全く異なり、前者は不安定、後者は安定しています。
クワガタムシは冬季に加温すれば、加温した分早く(例えば真冬にでも)羽化しますが、カブトムシはそうしても、羽化する時期は殆ど変わりません(変わらず、6~7月頃です)。
このこと(ライフサイクル特性)が温暖化によって狂わされることによって、むしろ羽化時期が遅れる可能性もあるのではないかと考えています。
ところで クワガタ達のオアシスでは今年、カブトムシは、6月20日前後に一斉発生し、その後一旦減少し、やはり7月20日頃に大発生しました。昆虫バカセフィールドの中でここだけ傾向が異なっている理由は、さらに謎です。
2023年8月1日夜 19時頃、気温は20~19度 標高約800mの峠。
今夜は 雨男ことIハカセと待ち合わせして、(7月20日以来)11日ぶりのライトウォッチング。と同時に11日ぶりの(19時ごろまでは 時に激しく雷)雨。
(Iハカセと雨の因果関係は不明ですが、少なからず関連性はあると考えています。)
仕方なく19時頃までは 前回訪れたO峠の東屋で、コーヒーブレイクしながら雨宿りし、
19時を過ぎた頃から、ようやくC市が望める北西の方角から雲間が見え始めました。
今夜はここ(やや周囲が閉ざされた前回行った)O峠ではなく、
Iハカセが提案された四方が開けた(O峠から1kmほど車道を下った)T峠へ移動し、
そこで19時30分頃からライトウォッチングを開始しました。
19時35分頃 開始そうそう、常連客のスジコガネが飛来しました。
今夜はいつものように飛び回らず、ライトの電線にしがみついて大人しくしていました。気温が低いからでしょうか?
つぎに19時40分頃、ヒサゴスズメが飛来しました。
より標高の高い高山でも見つかるらしいスズメ蛾です。昆虫バカセは初遭遇です。
つぎに(同時刻)、クサギカメムシが飛来しました。
ごく普通に見られるカメムシです。この後も、このカメムシは数多く飛来しました。
この後、しばらくは昆虫の飛来が途切れました。この間 Iハカセは、イベリコ豚の肉や野菜などを炒めてくださっていました。
とても美味しく、いただきました。Iハカセ、ありがとうございました。
なかなか昆虫が飛来しないので、ライトビームの方向を変更しました。
Iハカセの指示にしたがい、ライトビームの方向を誤ってIハカセの方向に向けると、Iハカセは「違う、こっちじゃない」と言いながら、
向けられたライトビームをスポットライトと勘違いされたのか?ポーズをとっていました。さすが、順応性が高い!
ライトビームの方向を変更した成果か? 20時10分頃、カマドウマが訪れました。
すると、Iハカセは「便所コオロギだな」と”学名”で呼んでいました。さすがは博士。
つぎに 20時20分頃、種類不明な蛾が飛来しました。
白いシートがカメラのフラッシュ光を反射させ、画像の鮮明さを欠き、種類をより特定し難くさせます。
この点は、反省し改善する必要があります。
つぎに 20時25分頃、また種類不明な蛾が飛来しました。
目も光っていて、特定作業はお手上げです。
つぎに 20時25分頃、ナシイラガが飛来しました。
この蛾は標高によらず飛来する、ライトウォッチングの常連客です。
この後 昆虫は全く飛来せず、時刻は21時30分を過ぎました。東の空を見上げると、数時間前の雷雨がまるで嘘だったかのように、クッキリと晴れた満月が煌々と輝いていました。
その下で ライトビームが細々と伸びているのを見て、「自分がクワガタなら、月に向かうな!」と悟り、今夜のライトウォッチングはここで終了(断念)しました。
今夜に限って やはり直前に雨が降っていたこと、気温が低かったこと、クッキリとした満月だったこと、
今夜もライトウォッチングが不成功だったことの言い訳を探せば”きり”がありません(あと霧もありました)。
それでも 確実なポイントを巡るウオッチングに対して、未知の場所で行う 何が来るか分らないライトウォッチングは 凄くロマンを感じ、不思議と後味は悪くありません。
2023年8月3日夜 19時25分~、気温は29度。
8月に入って昆虫バカセメインフィールドの傾向はどうか? ポイントを巡りました。
まず 団地前のクヌギでは、樹液に集まる主要な甲虫の内 コクワガタだけが見つかりました。
樹液の出が悪いとは感じませんでしたが、昆虫の数は今一つでした。
目線よりやや上の樹液ではヤブキリの雌が唯一見つかりました。
ヤブキリは、そろそろシーズンオフかと思います。
ベニスズメも見かけました。
これからは、ハラビロカマキリに要警戒です。
表230803-1には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前のクヌギ | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
つぎに クヌギ林に入りました。
No.3のクヌギでは、カブトムシが群れていました。正面では9匹、他にノコギリクワガタとコクワガタが1匹づつ見つかりました。
上の方では、今丁度 ノコギリクワガタが飛んで来て着地しました。まだ後翅が見えています。
背面でも、カブトムシ、モンスズメバチが見つかりました。
根元から木を見上げて上ろうとする、ニホンカナヘビがいました。普段 夜はあまり見かけません。昆虫バカセのヘッドライトの光に導かれたのかもしれません。
初めて覗くクヌギ(No.4のクヌギ)でも、コクワガタなどが群がる樹液を見つけました。
中央に居座るカブトムシの雌以外 コクワガタは、動き回って位置を変えていました。
クヌギの大木では、樹液に集まる主要な甲虫の内、コクワガタだけが集まっていました。
カブトムシが居ないのは、樹液の量が少なくなったからでしょうか。
ハラビロカマキリの終礼幼虫が、樹液の周囲をうろついていましたが、彼の獲物になりそうな蛾は見かけません。
コクワガタがカマの下を通過しても、カマを構えることはあっても振り下ろすことはありませんでした。
表230803-2には、今夜 ここクヌギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クヌギの大木 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
No3のクヌギ | 2 | 2 | 0 | 13 | 0 | 0 | 3 |
No4のクヌギ | 6 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
つぎに 苔蒸したクヌギを覗きました。
ここは、今年一番の賑わいでした。しかし クワガタは少なく、樹液は殆どカブトムシが独占していました。
猛暑のせいか、苔は少なくなりました。
ノコギリクワガタとコクワガタの雄それぞれ1匹は、カブトムシを避けるように、上の方に陣取っていました。
表230803-3には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
苔むした クヌギ | 1 | 1 | 0 | 13 | 0 | 0 | 0 |
つぎにシラカシを覗きました。
正面では、ノコギリクワガタが2ペア、コクワガタが雄2匹、雌1匹見つかりました。
点在する樹液では、前翅に疵を負った老練のノコギリクワガタの雄が単独で居たり、
こちらも前翅に少し疵を負ったノコギリクワガタの雄がペアで居たり(最初の写真の下側のペア)、
背面では ノコギリクワガタの雄ばかりが群れていたり、
ここでは、ノコギリクワガタが目立ちました。
カブトムシは見つかりませんでした。
このシラカシもやや夏バテ気味で、”木調”は下降線をたどっている様子でした。
表230803-4には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
場所/種類 | コクワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブトムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | ヤブキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シラカシ | 5 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つぎに ヤナギ林を覗きました。枝先のヤナギ、その他の洞のあるヤナギでは、樹液が止まっていて、何も見つかりません。
クネクネしたヤナギでは、根元付近でようやくノコギリクワガタの雄が2匹見つかりました。
ゴマダラカミキリが、今年初めて見つかりました。
ヤナギ林周辺のススキの葉先では、ショウリョウバッタ緑色型の雌が休んでいました。上手く保護色に溶け込んでいました。
もう1匹いましたが、こちらは褐色型なので、かえって目立っていました。
最後に 狭く暗い雑木林を覗きましたが、昆虫は全く見つかりませんでした。
このクヌギは、前回(7月26日に)訪れた時、カブトムシの雄同士が激しく戦っていましたが、今夜は”つわものどもが夢の跡”でした。
8月に入ると例年そうですが 今年は特に猛暑のため、疲れた木は樹液の出が悪くなり、昆虫達も離れていきます。
元気で 樹液をよく染み出させる木には、カブトムシが優先して群がるようです。
2023年8月10日夜 19時15分~20時頃、気温は29度。
連日猛暑がつづくお盆前の、昆虫バカセメインフィールドを巡りました。
まず 団地前のクヌギを覗くと、主要な甲虫の中では、コクワガタのみが見つかりました。個体数はギリギリ2桁に届きません。
比較的大きな(体長40mm程度の)雄もいました。
裏に回ると、ハラビロカマキリがまるでボクサーが拳を構えるように、獲物を待ち構えていました。
今年初めて確認した、ハラビロカマキリの成虫です。
表に戻ると、樹液の周囲をコスズメ(蛾)が、ホバリングしていました。その左背後にさっきのハラビロカマキリの頭が見えました。
ハラビロカマキリはコスズメをじっと見つめていました。
表230810-1には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前 のクヌギ | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
つぎに クヌギ林を覗きました。まず No.3のクヌギに弱いライトを当て 樹液の様子を探ると、カブトムシが見えました。でも数は少なさそうです。
カメラのswを入れ ヘッドライトを点けると、カブトムシは、雌ばかりが3匹でした。前回(8月3日に)訪れた時に比べて、個体数は1/4に減少していました。
その上では、ハラビロカマキリの成虫が捕食中でした。獲物は殆ど食べ尽くされた状態でしたが、最後に残った尾のような部分がピンク色なので、ベニスズメだと思います。
つづいて クヌギの大木では、カブトムシの雄が1匹、コクワガタが数匹見つかりました。ここも主要な甲虫の個体数は減少傾向にありました。
その上では、やはりハラビロカマキリの成虫が捕食中でした。むさぼるように食べていました。獲物は、最後に残った尾のような部分からコスズメ(蛾)でしょうか?
表230810-2には、今夜 ここクヌギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
No.3 のクヌギ | 5 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | 2 | 1 |
No.4 のクヌギ | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
クヌギ の大木 | 6 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
つぎに 狭く暗い雑木林を(前回8月3日は不毛でしたが)念のため覗きました。
クヌギでは、根本付近で蟻にまみれてカブトムシの雄が見つかりました。
他に カブトムシの雄がもう1匹、コクワガタの雄が2匹見つかりました。
表230810-3には、今夜 ここ狭く暗い雑木林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クヌギ | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つぎに 苔むしたクヌギを覗きました。前回群れていたカブトムシは見つかりませんでしたが、大きな(体長は65mm程度ありそうな)ノコギリクワガタの雄とカキバトモエ、ハグルマトモエが見つかりました。
今夜 ノコギリクワガタは、ここで初めて確認しました。
裏側にも 小さなノコギリクワガタの雄とコクワガタの雌、モンスズメバチが集まっていました。
苔がむした上の方では、やはりハラビロカマキリの成虫が待ち構えていました。周囲に獲物の気配はありません。まだ羽化したてで、狩りの要領を得ていないのでしょうか?
表230810-4には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
苔むした クヌギ゙ | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 1 |
つぎに シラカシを覗きました。全体的に閑散としていました。
幹の分かれ目あたりに 数匹のコクワガタが群れていますが、他には昆虫の気配はありませんでした。
背面では、コクワガタの1ペアのみが見つかりました。
シラカシの今年の営業はそろそろおしまいなのかもしれません。
表230810-5には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シラカシ | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つぎに ヤナギ林を覗きました。ここも全体的に閑散としていました。
クネクネしたヤナギでのみ、かろうじて ノコギリクワガタの雄(写真)とコクワガタの雄が1匹づつ見つかりました。
表230810-6には、今夜 ここヤナギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クネクネ した ヤナギ | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ヤナギ林近くの背の低い生け垣の中で 偶然、アブラゼミを捕食中のオオカマキリの、こちらも成虫(雌)を見つけました。
アブラゼミは翅がまだ薄らと白いので、羽化直後だと思います。初めて地上に出たアブラゼミにとっては悲運でした。
今夜 樹液に集まる主要な甲虫数は、減少傾向でした。特にカブトムシ、ノコギリクワガタは激減傾向でした。
猛暑続きのせいか、早くから樹液を出していたヤナギ林はほぼ不毛状態、No.1のシラカシも夏バテした様子でした。
その一方で、今夜出会ったハラビロカマキリ4匹、オオカマキリ1匹は全て成虫になっていました。暦上の秋の訪れと共にカマキリの季節が到来したようです。
オオカマキリは、前回遭遇した6月24日の時点では まだ初令幼虫でしたが、それから僅か1ヶ月半程度で成虫になっていました。肉食のタガメも孵化から羽化まで(実験飼育時の経験上)45日前後でしたが、肉食の昆虫は比較的成長が早いようです。
2023年8月12日夜 19時25分~20時、気温は29.7~29.1℃
(7月28日以来)約半月ぶりに、ほったらかしの森を覗いてみました。森の中はシーンとしていて、クヌギやシラカシ、コナラの大木が数多く並んでいるものの、昆虫の気配は全く感じません。
「例のクヌギはどれだったかな~」と、あまり行き慣れていない森でポイントの木を探すと、目の前にクワガタが点々と付いた木が 突如現れました。この1本だけ場違いに、昆虫が集まっていました。
この木に間違いありません。上の方では、ノコギリクワガタが2ペア、ハラビロカマキリの幼虫、複数のコクワガタ、アカアシオオアオカミキリが見えました。
前回(半月前には)数多く見つかったカブトムシは、全くみつかりません。
左に120度回ると、白いハラビロカマキリが見えました。その右上では、ノコギリクワガタのペアも見えます。
褐色より白色に近く、ここまで白いハラビロカマキリは、初めて見ました。
見つかった2匹のハラビロカマキリは、いずれもまだ幼虫でした。ここは陽が殆ど当たらない暗い森なので、他の開けたフィールドより成長が遅いのかもしれません。
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年51回目の遭遇>
白いハラビロカマキリの下では、ヒラタクワガタの雄が木の裂け目に出たり入ったりしていました。
今年51回目に遭遇した(43匹目の)、雄では46回目に遭遇した(39匹目の)、ここほったらかしの森では初めて遭遇したヒラタクワガタです。
体長は34mmぐらいです。ヒラタクワガタとは(前回遭遇した8月7日のウオッチング以来、2度目のウオッチングで)5日ぶりの遭遇です。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023今年52回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
さらに左に120度回ると、コクワガタが群れていました。木の裂け目に入っていた雌を覗く雄の姿もありました。
表230812には、今夜 ここほったらかしの森のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クヌギ | 12 | 7 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
この木は、やはり集虫力が優れていました。しかし、この木はクヌギだろうか? 今になって(後で写真を確認して)、クヌギにしては木肌がゴツゴツし過ぎているように思えてきました。木肌だけ見れば、この辺ではあまり見かけないアキニレのようでもあります。次回 訪れた時に、葉の形を確認して機種を特定しようと思います。
今夜はここだけを覗く予定でしたが、何か物足りないので、団地前のクヌギに向かいました。その途中、エノキの目線の位置の梢では、蝶の蛹の抜け殻が見つかりました。
状況から、アカボシゴマダラのものかもしれません。
団地前のクヌギでは、コクワガタが点々と7~8匹見つかりました。今夜はノコギリクワガタもいました。
ハラビロカマキリは、今年最多の4匹(成虫3匹、幼虫1匹)見つかりました。背面では、どうやら成虫が幼虫を狙っている様子でした。
ゲジがフタオビアツバらしき小さな白い蛾を捕食していました。
少し離れて、もう1匹も捕食していました。
こちらでは、フタオビアツバがゆったりと樹液を吸っていましたが、回りをゲジに囲まれています。
ここ団地前のクヌギではこのお盆の時期、クワガタより ハラビロカマキリやゲジなど捕食者の個体数が増えます。
今後はさらに オオスズメバチも増えてきます。昆虫バカセも気をつけなければいけません。
2023年8月16日夜 19時30~20時30分頃、気温は27~26.8℃。
<団地前のクヌギ>
先週(8月10日)にも増して、コクワガタで賑わっていました。正面 目線より1mほど上の樹液では、雌をめぐって雄同士が角を合わせていました。
左サイドでは、ハラビロカマキリがベニスズメを捕食中でした。目で「昆虫バカセ、邪魔するなよ。絶対に邪魔するなよ。」と、私を威嚇しているみたいでした。
ベニスズメはピンク色で目立つため、特にハラビロカマキリの餌食になり易いようで、今年も8月10日に続いて2度目の目撃です。
表230816-1には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
団地前 のクヌギ | 13 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
<クヌギ林>
先ず、クヌギ林から100mほど離れた場所から紫外線を含んだライトビームを、クヌギ林の1本のクヌギに向けて 照らしてみました。ここはロケーション上、住人や(殆どいない)通行人に迷惑をかけないと判断し、行いました。
労せずに、クヌギ林の昆虫達を呼び寄せる作戦です。
しかし 現実はそんなに甘くなく、いつものドウガネブイブイと、チャバネアオカメムシしか飛来しません。
それでも我慢して待ちましたが、開始20後 ライトウォッチングは打ち切りにして、クヌギ林に踏み込みました。
まず No.3のクヌギを覗くと、「なんだ、いるじゃないの。いるならライトに来てよ」と心の中で抗議したくなりましたが、・・
ノコギリクワガタの雄もカブトムシの雌も樹液に没頭していました。彼らに、ライトに飛来する気など毛頭無いことを悟りました。
少し上には、コクワガタの雄とノコギリクワガタの雌がいました。
なんだか ちぐはぐな2組のペアでした。
つづいて クヌギの大木では、立派なカブトムシの雄と、その周囲を取り囲むように コクワガタが見つかりました。
表230816-2には、今夜 ここクヌギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
No.3 のクヌギ | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
クヌギ の大木 | 7 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 |
<狭く暗い雑木林>
根元付近で赤い立派なカブトムシの雄が見つかりました。
表230816-3には、今夜 ここ狭く暗い雑木林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クヌギ | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 |
<苔むしたクヌギ>
頭上で、ハラビロカマキリが 何か獲物を捕食中でした。獲物は不明です。
主要な甲虫は、前回(8月10日)に対して激減しました。
表230816-4には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
苔むした クヌギ゙ | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
<シラカシ>
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年52回目の遭遇>
背面では、ヒラタクワガタの雄がシミのような樹液を吸っていました。カメラを構えた瞬間、樹液を離れて周囲をうろうろしはじめました。
その後、近くの縦長の洞に入って行きました。
しばらく観察していて、ヘッドライトを消すと30秒ぐらいで洞を出ようとしますが、ヘッドライトを点けるとすぐ洞の奥に潜んでしまいます。
2~3分、シラカシを離れて戻ると、また 最初に樹液にかぶりついていました。横では、コクワガタが羨ましそうにしていました。
今年52回目に遭遇した(44匹目の)、雄では47回目に遭遇した(40匹目の)、ここシラカシでは7回目に遭遇したヒラタクワガタです。
体長は31mmぐらいです。ヒラタクワガタとは(前回遭遇した8月12日のウオッチング以来、2度目のウオッチングで)4日ぶりの遭遇です。
今夜は気温が27度以下程度で 蒸し暑くも無いため、現れたのかもしれません。
昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年53回目の遭遇は
ここをクリックしてください!
目線より1mほど上の2又に幹が分かれたところの間にあるコブでは、コクワガタ(もしかしたらヒラタクワガタ)らしきクワガタ複数が、入れ代わり立ち代わり訪れていました。
まず コクワガタらしき大きな雄が現れました。
つぎに 大きな雌があらわれました。「これはヒラタクワガタか?」と思いました。
しかし 次の瞬間、小さなコクワガタの雄が現れ、大きな雌に交尾をする仕草を見せたため、雌はコクワガタ(だろう)と分りました。
さらに、上の(頭上2mほどにある)樹液でも、コクワガタらしきクワガタの雄が4匹集まっていました。その内の1匹はかなり大きそうでした。
一時期に対して 主要な甲虫の個体数はぐっと減りましたが、このシラカシは見ていて面白く、今夜もここだけで10分間以上観察していました。
表230816-5には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シラカシ | 10 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
この後、ヤナギ林のポイント3本を確認しましたが、昆虫の気配がありませんでした。
2023年8月18日夜 19時30分~20時30分、気温は29.6~29度
これだけ猛暑が続けば、クツワムシはもう鳴いているのか? この疑問を払拭する為に、例年クツワムシが鳴き始める10日程前の今夜 クツワムシの棲む森に入りました。
”はたして、鳴いているか?” クルマを駐め、カーウィンドウを開けると、そこら中で「カシャ、カシャ、・・・」と凄い合唱音が響いていました。
このエリアはクツワムシの森の中でも、とくにクツワムシの生息密度が高いクツワムシのホットスポットです。鳴いている緑色型の雄が1匹見えたのでビデオで撮影すると、ビデオには、2匹の緑色型・雄が共演すべく写っていました。
ホットスポットには、クツワムシの大好物”カラスウリ”が 辺り一面に生い茂っています。
ホットスポットではカラスウリだけではなく、もう1つ彼らが大好物の”ヘクソカズラ”も生い茂っていて、その葉上で こんどは褐色型の雄が鳴いていました。
この時期はまだ、アオマツムシの(”リーリー”と泣き続ける暗騒音的な)音量が小さいので、余計にクツワムシの合唱音が響いて聞こえます。
ホットスポットでは、雌も良く見つかります。褐色型の雌が見つかりました。
こんどは、緑色型の雌が見つかりました。雄も雌も緑色型は褐色型より個体数が少なく、緑色型の個体数は褐色型の1/3以下程度です。
ふと目の前の葉っぱには、3匹のマメコガネが集まっていました。葉脈だけを食べ残す綺麗(芸術的)な食べ方です。
この森では、クワガタも見つかります。ご神木のクヌギには、ノコギリクワガタの雌がいました。
今夜はクツワムシウオッチングが目的ですが、視線を変えると、ホットスポット脇に生えるクヌギでも、ノコギリクワガタの雄の姿が確認できました。ハラビロカマキリの姿もありました。
このクヌギは、カシナガ(カシノナガキクイムシ)に犯されていて、樹液が点々と浸み出ていました。
そういえば、カシナガに犯されて伐採されたクヌギが数本置かれた場所が近くにあることを思い出し、行ってみると、カタシロゴマフカミキリが3匹集まっていて、2匹はペアリングしていました(写真)。
この森に入っておよそ1時間が経過し、そろそろ”しまい”にしようかと思い、最後に今夜はまだ見ていない(クツワムシと共に ここで毎年見つかる)ウマオイとの遭遇を期待して、ラストウッチングすると、羽化したてのアブラゼミが、ヘクソカズラの葉につかまっていました。
ここにはオオカマキリも多く棲息しているので、「捕食されなければよいけど」と思いながら、ホットスポットを見渡すと、オオカマキリの雌が褐色型のクツワムシの雄を捕食していました。頭部から、食べていました。
「あ~、そうだよな」と、この光景は今夜初めて目撃しましたが、これだけ(大きな声で鳴いて)目立ち、動きが緩慢なクツワムシは、かなりの頻度でオオカマキリの餌食になっているのだろうと、想像し納得していました。
葉上で鳴いているところを襲われたのだろうと思いますが、この1匹が鳴き止んでも、背景では相変わらずクツワムシの大合唱が響いていました。
温暖化で、クツワムシの鳴く時期は早まっているようでした。クツワムシが秋の昆虫とは、もはや言えないのかもしれません。
2023年8月25日夜 19時30分~22時、気温は28~27℃
今年最後のライトウォッチングを 三度Iハカセと合流して、クツワムシの棲む森の奥で行いました。
ここは、クヌギやコナラを中心にした背の高い古木が生い茂り鬱蒼としていて、今夜の(半)月光も殆ど届かず真っ暗なため ライトウォッチングには”うってつけ”と思って、決行しました。
19時40分頃、ヤガ科のシーモンキンウワバが飛来しました。
両前翅の上の方に金色の ”C文字” 紋があるので、比較的特定し易いです。
別アングル(下の写真)では、よりC文字が分り易いかもしれません。
つづいて同時刻に、アミガサハゴロモが飛来しました。これも輪郭と両前翅の紋から、比較的特定し易いです。
19時45分頃、ライトウォッチングのレギュラーメンバー ドウガネブイブイが飛来し始めました。
つづいて同時刻に、同じくライトウォッチングのレギュラーメンバー Iハカセが、今夜の料理の支度を始めました。
今夜は何を作ってくださるのか、楽しみです。
19時50分頃、ライトの周囲10m範囲を散策すると、オオカマキリが見つかりました。今年始めて確認した雄の成虫です。
19時55分頃、イボバッタが飛来しました。バッタの飛来は初めてです。
20時頃、サビキコリが飛来しました。クヌギの樹液でよく見かけるコメツキムシの仲間です。
つづいて同時刻に、チャバネアオカメムシが飛来しました。ライトを支える3脚の1本にしがみついていました。ライトウォッチングでは、8月16日(クヌギ林近く)に続いて2度目です。
20時30分頃、Iハカセの料理 アヒージョが出来上がりました。Iハカセ、ご馳走さまました。
20時35分頃、食べながら ライトウオッチングを続けると、アヒージョの美味しそうな匂いに誘われたのか、ツヅレサセコオロギが訪れました。
20時50分頃、再び ライトの周囲10m範囲を散策すると、クヌギの幹でアカアシオオアオカミキリのペアが見つかりました。
同じクヌギで、コクワガタも見つかりました。
「なんだ、こんなに近くにいるなら ライトに来てよ」と、Iハカセと共に愚痴を言っていたら、
21時35分頃、アカアシオオアオカミキリが、飛来してくれました。
結局 コクワガタは、飛来してくれませんでした。クワガタが飛来する条件が今一つ分りません。
昆虫の飛来が途切れ、21時40分頃、三度 ライトの周囲10m範囲を散策すると、草陰で鳴いているクツワムシ緑色型の雄が見つかりました。
同時刻に、ササキリも見つかりました。
22時を過ぎ、昆虫の飛来はほぼ止まり、Iハカセと共にクツワムシの音色を辿ると、褐色型の雄が見つかりました。
Iハカセが クツワムシに触れるほど 指さしても、鳴き続けています。クツワムシほど鈍感な(警戒心の無い)昆虫は他にいないと思います。
”今夜こそは”と思いましたが、またしても 思い描いたような結果にはなりませんでした。
今年の、ライトウォッチングは今夜で終わりですが、昆虫ウォッチングは今年の過去に例が無いほどの猛暑も手伝って、まだあと2ヶ月半ほど続くと思います。
2023年8月28日夜 19時40分~20時55分、気温は29.3~27.6℃
クワガタ達の断末魔のオアシスに続いて、昆虫バカセメインフィールドを巡りました。
まず 団地前のクヌギでは、前回(8月16日)訪れた時にもまして、コクワガタの個体数が増えていました。正面、目線より50cmほど上の樹液では、8匹ほどが群れていました。
しかし、前回と同様、ノコギリクワガタもカブトムシも見つかりませんでした。
右横、目線より50cmほど上の樹液では、ハラビロカマキリがエビガラスズメを、少し離れた位置から狙っていました。
しばらく観察していました。ハラビロカマキリは、飛び(襲い)かかるチャンスをしばらく(5分ほど)待った後、飛びかかりましたが、その刹那 エビガラスズメは間一髪で逃げ(飛び)去りました。
表230828-2には、今夜 ここ団地前のクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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団地前 のクヌギ | 18 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
つづいて 狭く暗い雑木林では、「リーリー」と鳴り響くアオマツムシの暗騒音的な音色を除いて、殆ど昆虫の気配を感じず、クヌギでは辛うじてコクワガタの雄が見つかりました。
表230828-3には、今夜 ここ狭く暗い雑木林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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クヌギ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて 苔むしたクヌギを覗くと、7月中はノコギリクワガタやカブトムシが群れていた正面の樹液には、クロゴキブリが3匹集まっていました。
クワガタはいないのか?と 探すと、右横に まるで正面の”特等席”はクロゴキブリに譲り 遠慮しているかのように、コクワガタが5匹 ひっそりと集まっていました。
左隅に見えるのは、クロゴキブリです。
表230828-4には、今夜 ここ苔むしたクヌギに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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苔むした クヌギ゙ | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
<昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年55回目の遭遇>
つづいて シラカシを覗こうとして、その隣のクヌギの幹を這う 極めて小さなクワガタが目に入りました。このクヌギは、シラカシの凄さを(その樹液の匂いを嗅いで飛んで来た多くのクワガタが、誤ってこの何の変哲も無いクヌギに着地することで)知るきっかけになった木です。
”もしや”と思って近づくと、やや苔が生えた木肌に溶け込むように、大顎から頭部にかけて土を纏った光沢がある丸みを帯びたヒラタクワガタの雄でした。
今年55回目に遭遇した(47匹目の)、今夜3匹目の、このクヌギでは初めて遭遇したヒラタクワガタです。
体長は32mmぐらいです。
今年(2023年に)今までに遭遇した
ヒラタクワガタの傾向のページに
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昆虫バカセフィールドのヒラタクワガタ
2023年56回目の遭遇は
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つづいて シラカシでは、コクワガタが点々と6匹ほど見つかりました。カブトムシやノコギリクワガタは見つかりません。この木の勢いは、かなり鈍りました。
それでも、目線より1mほど上の枝分かれした部分にある洞では、大きなクワガタが出たり入ったりしていました。
しばらく、ヘッドライトを点けたり消したりしながら、そのフォルム全容を確認しようと観察しましたが お尻部分しか出さず、ついに正体は不明でした。ワンチャン、ヒラタクワガタの可能性もありました。
表230828-5には、今夜 ここシラカシに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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シラカシ | 6 | 0 | (1) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
つづいて ヤナギ林では、前回(8月16日)と同様に枝先のヤナギやその他の洞があるヤナギは不毛で、クネクネしたヤナギを確認すると、ここも(今年は猛暑続きだから、早々とヤナギは全て)駄目かと思いながら 根元付近を眺めると、何かが動いていました。
凝視すると、ノコギリクワガタが4匹群れていました。ペアの雄は大歯型のノコギリクワガタでした。
少し離れた根本からも、大歯型のノコギリクワガタの雄が大顎を覗かせました。
表230828-6には、今夜 ここヤナギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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クネクネ した ヤナギ | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
このあと、前回のウォッチング時に 偶然この辺で出会った同業(同じように昆虫好きの)のOさんと また偶然再会し、彼に案内されたポイント(シラカシ あるいは アラカシ)の木で、
コクワガタ(写真は雌)が点々と合計5匹ほど見つかりました。
この木は、以前私もチェックしたことがありましたが、その時は不毛でした。ポイントとなる木は以前は駄目でも、先入観で”駄目”と決め付けない方がよいみたいです。
つづいて クヌギ林を覗くも、閑散としていました。クヌギ林を見る限りでは、今年の昆虫シーズンは終演したと思えてしまいます。
表230828-7には、今夜 ここクヌギ林に集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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No.3 のクヌギ | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
クヌギ の大木 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
さいごに 久しぶりに 街中のコナラを覗くと、コクワガタが3匹見つかりました。
表230828-8には、今夜 ここ街中のコナラに集った主要な昆虫の個体数を示します。
*場所 種類* | コ クワガタ | ノコギリ クワガタ | ヒラタ クワガタ | カブト ムシ | シラホシ ハナムグリ | カナブン | アカアシ オオアオ カミキリ | ハラビロ カマキリ |
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コナラ | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
今夜、(クワガタ達のオアシスを除いた)昆虫バカセメインフィールドでは、カブトムシは見つかりませんでした。
ノコギリクワガタも僅かに1本のポイント木でしか見つかりませんでした。
これからの季節 クワガタムシ等樹液に集まる主要な甲虫が見つかるポイントは、徐々に クワガタ達の断末魔のオアシスなど特定の条件を満たした場所に限られてくると思います。
このような自然に触れると癒やされます。現在の自然は維持したいと願ってやみません。
内容 | 2023年クワガタ夏の陣in昆虫バカセフィールド |
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Eメール | hydro-servo-k@ab.auone-net.jp |
作者 | 昆虫バカセ |
更新日 | 2023年8月31日 |