2023年
東京 多摩地区に棲息する
ヒラタクワガタの傾向

 
 多摩地区を拠点とする昆虫バカセ                            
フィールドには、ヒラタクワガタが                            
広く棲息しています。比較的痩せた                            
フィールドのせいか、雄の体長は平                            
均で38mmぐらい。本来大型の素                            
質が開花できないでいます。毎年梅                            
雨入り時期をピークに様々な木の樹                            
液に数多く姿を現します。                                
 このような環境は、永劫維持した                            
いと願ってやみません。                                 
                                            
                                            

 
 今年(2023年 10月13日までに60回)遭遇した時の
 ヒラタクワガタの状況はここをクリックしてください!

 その中で雌に(7回)遭遇した時の状況は
 ここをクリックしてください!

 昆虫バカセが特に注目した場面は以下です。

 ・4月に出現した個体
 ・今年最大の雄
 ・雄を誘う過去最大の雌
 ・赤い体色の雌
 ・決闘する2匹の雄
 ・洞に潜むペア


 以下に今年 昆虫バカセフィールド(東京多摩地区)で10月13日までに見つかったヒラタクワガタの傾向を記します。

・見つかり易い場所(エリア)はある?


 →特にありません。

 クワガタ達のオアシス、街中(のコナラ)、ヤナギ林、シラカシ、団地前(のクヌギ、過去には 川縁のヤナギ、昆虫達の飲み屋の森)のクヌギなどで満遍なく見つかります。昆虫バカセフィールド内に広く分布しています。 



・見つかり易い木の種類はある?


 →特にありません。クヌギ、ヤナギ、コナラ、シラカシなど樹液が浸み出ている木であれば、満遍なく見つかります。

 参考まで(程度)に 今年はクヌギで34回、ヤナギで14回、シラカシで8回、コナラで4回 遭遇しました。
 (コナラやシラカシで少ないのは、樹液が浸み出ている木そのものが少ないためです。)



・見つかり易い木の特徴はある?


 →あります。幹が太く、樹皮のめくれ箇所が多く、洞の数が多い木で多く見つかり易いです。

 今年は 幹が太く、洞が多いヤナギ林の”その他の洞のあるヤナギ”で10回、樹皮のめくれ箇所が多い団地前のクヌギで9回、幹が太い オアシスのNo.5のクヌギで9回遭遇しました。



・大きさ(体長)はどのぐらい?


 →雄は53回遭遇した中で(7回重複した)同一個体を含まなない46匹の内、最大50mm、最小28mmぐらい、平均(36.3≒)36mmぐらいです。

  雌は7回遭遇した中で(1回重複した)同一個体を含まなない4匹の内、計測した4匹において大きい方は32mm(昆虫バカセが野外で確認した最大個体)、小さい方は28mm、平均は29.5mmです。



・雌は見つかり難い?


 →極めて見つかり難いです。今年は60回遭遇した内で7回のみ(11.7%)です。

  参考として、2021年は19回遭遇した内で4回(21%)でした。

  その理由はよく分りませんが、雌は雄より洞に潜む性質が強かったり、産卵のため早期に土中(の埋没木)に潜り込んだりするためではないかと想像しています。



・見つかり易い時期はある?


 →あります。梅雨入り直前から樹液で見つかり易くなり、梅雨入り後1週間程度が最も樹液で見つかり易いです。ピークは梅雨入り後~1週間ぐらいの期間です。

 理由は、

 a)カブトムシの出現直前で最も温暖な時期だから

 b)南方系のクワガタなので、温暖で湿潤な環境を好む(猛暑は嫌う)から などを考えています。


 次の図に、今年ヒラタクワガタと遭遇した回数を月/日毎に示します。

2023年4月~10月 東京多摩地区のクヌギ、ヤナギ等の樹液で確認できたヒラタクワガタ数_231020


 今年の梅雨入りは6月8日頃と発表されているので、その直後にピーク(と思われる)傾向を示しています。

 <参考>2021年は、梅雨入りが6月14日頃と発表されていたので、ヒラタクワガタの発生のピークはやはりこの直後です。

  2021年に見つかった月/日毎のヒラタクワガタの数はここを
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 このような自然に触れると癒やされます。現在の自然は維持したいと願ってやみません。

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内容 2023年・東京 多摩地区に棲息する
ヒラタクワガタの傾向
Eメール hydro-servo-k@ab.auone-net.jp
作者 昆虫バカセ
更新日 2023年7月30日