昆虫バカセフィールド
ルーツのクワガタ
累代実験飼育

   多摩北部に位置する昆虫バカセフィールド、                        
痩せた土地であるにも関わらずシーズンには                         
多くのクワガタ達が集います。                               
比較的希少種のヒラタクワガタも数多く見つ                         
かります。                                         
しかし、これらは全て小さい個体です。                           
これらの幼虫に十分な栄養を与えれば、どの                         
ぐらい大きく育つのか?                                  
累代実験飼育で確認します。                                
 確認後は、数を数10倍にして元のフィー                         
ルドに放す予定です。                                   
 また、2021年にはオオクワガタも見つ                         
かりました。(放虫個体かもしれませんが)                         
この子孫についても、累代実験飼育で大型                          
個体の誕生を目指します。                                 

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オオクワガタ 

 2023年3月8日  2021年7月に昆虫バカセフィールドで保護したオオクワガタ♀(41mm)の(2022年に羽化した)1世代目の子孫の中で最大個体同士を組ませたAペア(♂67mm、♀46mm)は、2023年1月5日から飼育容器ごと28度に加温した水槽の中に入れています。
 オオクワガタは羽化後、2年目から繁殖行動をとるため、その時期を早めるためにこうしています。
 しかし、1月~2月末にかけては殆ど活動すること無く、雄、雌それぞれ別々にマット中に形成した室内でじっとしていました。

オオクワガタ♂67mm_2023年1月23日

 3月に入ると次第に 雄、雌共に容器内で活発に活動するようになり、餌(昆虫ゼリー)もよく食べます。

オオクワガタ♂67mm、オオクワガタ♀46mm_2023年3月8日
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 2023年3月27日  ふと 飼育容器を覗くと、容器の縁のマットを敷き詰めた部分で、(一世代目A{最大個体}ペアの)2世代目の幼虫が3匹(写真では2匹)活動していました。

 飼育容器の縁は、容器の外を覆う28度に水温調した容器に隣接しているので最も暖かく、幼虫は活発に動いていました。
 2021年7月に瀕死状態の親雌成虫を保護してから、およそ1年半でその2世代目の幼虫が誕生しました。狙い通り 温調飼育の効果によって、早めの繁殖作用が確認できました。

 2023年3月29日  何となく 飼育容器を覗くと、容器の縁のマットを敷き詰めた部分で、新たに卵が見つかりました。

オオクワガタ野外保護個体から2世代目の卵_2023年3月29日

 今までの飼育経験で、オオクワガタがマット部分に産卵したことを確認したのは初めてです。マットは、某業者製 市販(インターネット販売)の醗酵マットです。
 ヒラタクワガタやノコギリクワガタはよくマットにも産卵しますが、コクワガタとオオクワガタはマットには産卵しないとの固定概念が崩れました。

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 2023年4月9日  3月30日に飼育容器の中の醗酵マットとやや太めのクヌギ-朽ち木1本を取り出すと、その中から幼虫7匹と卵5個が見つかりました。質量は全て、質量計では計測不能(0g)でした。
 幼虫と卵にはナンバリングし、ある程度成長していた(体長1.5cm程度以上の)幼虫A1~A5は、即1100の菌糸ビンに入れました。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 菌糸ビン1100ッc(A-4)_2023年4月9日

 孵化後間もない幼虫A6~A7と卵A8~A12は、環境を激変させないように いきなり菌糸ビンには入れず、醗酵マットを詰めたプリンカップで暫定的に飼育します。そして、4月8日 ある程度成育した幼虫A6、A7も菌糸ビンに入れました。
 4月9日 卵A12は、孵化しました。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 孵化直後(A-12)_2023年4月9日

 オオクワガタとは言え、孵化直後は まだ1円玉と比較しても小さく、由緒(血筋)が分らなければオオクワガタとはとても思えません。およそ半年後には、これが(雄でうまく育てば)70mmぐらいになるのが不思議であり、ロマンを感じます。 

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 孵化直後 一円玉と大きさ比較(A-12)_2023年4月9日

 卵A-8は、まだ色が白く、孵化までにはもう少しかかりそうです。 

オオクワガタ野外確保-2世代目の卵(A-8)_2023年4月9日

 卵A-11は、色が黒ずんできており、中に”Cの字”の幼虫がやや透けて見えるので、あと1~2日で孵化しそうです。 

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 孵化直前(A-11)_2023年4月9日
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 2023年7月6日  
 3月30日にヒラタケの菌糸瓶に入れた幼虫A1~A5(その時の質量は0g)の内、外見上、白く見える部分が減少し 菌糸の劣化が目立つA2とA4を菌糸瓶から取り出して、質量を測定しました。その後 A2とA4は、新しい菌糸ビン(1100cc)に入れました。

 質量は A2が20.3g、A4が21.1gでした。約100日間で0g→20g強まで成長しました。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 ヒラタケ菌糸瓶 A-2、A-4_2023年4月9日

 菌糸の劣化は、幼虫がそれを食べて成長している証拠です。彼らは共に雄だと思います。

 彼らの親である1世代目-最大個体(体長67mm)の雄が幼虫期に、確認した最大時の質量が18.1gだったことから、このまま順調に育てば、彼らは体長70mmを超える成虫になる可能性があります。

 しかし 無事に成長できるか、彼らの両親は兄弟(近親交配)であることが、生命力の強さに影響しないか 気になります。

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 2023年7月9日  
 A2、A4より4週間前後遅く孵化し、醗酵マットを詰めたプリンカップで飼育していた幼虫A9の成長の変遷を次の写真に示します。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 醗酵マット in プリンカップ A-9_2023年4月9日

 4月19日に孵化後 約80日間で、質量1.2gまで成長しました。この個体は雌だと思います。餌(菌糸瓶ではなく醗酵マット)の影響か、雌であるためか、あるいは個体の素質に因るものか、成長はA2,A4に比べると著しく遅いと感じます。

 6月13日~7月9日の間に脱皮して2令幼虫になり、頭部も大きくなり、ようやく”オオクワガタらしく”なりました。

 同様に醗酵マットを詰めたプリンカップで飼育していた幼虫A18(次の写真)は、A9より約1ヶ月ほど遅れて孵化したと思われますが、現時点でA9より質量は2倍ほど大きいです。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫 醗酵マット in プリンカップ A-18_2023年4月9日

 この6日間で、質量は1.7gから2.5gと約1.5倍に成長しているので、今後の成長過程がどうなるのか?興味深いです。

 プリンカップで飼育すると、幼虫にストレスを与えること少なく、頻繁に幼虫を取り出して確認できるメリットがあります。

 2023年9月18日  
 菌糸ビンで飼育していた幼虫 A1~A5,A6,A7,A14と、醗酵マット(を詰めた)ビンで飼育していた幼虫 A16(計8匹)の現在の様子と、(記録している限りの)成長過程を、次の写真に示します。

オオクワガタ野外確保-2世代目の幼虫の成長過程_2023年9月23日

 ※1 元の菌糸カス+A2を飼育していた菌糸ビンの残菌糸
     +醗酵マットの混合
    (良い方法が思いつかない中で苦肉の策)
 ※2 醗酵マット

 <これらの実験飼育から、言えそうなこと>

・今冬(2023年1月)から温調飼育していた影響もあって、元親(0世代目)を野外採取してからおよそ2年2ヶ月経過して、菌糸ビンで飼育していた2世代目の幼虫が羽化しました。
 オオクワガタは通常、新成虫が産卵しないため、新世代は、自然界では1年では誕生しないと思われますが、人工的に温度と栄養の2条件を操作すれば、ほぼ1年で誕生することが分りました。

・羽化した成虫の体長は、雄が65,67mm、雌が44,45,46,44mmと、雄雌いずれも僅かな差しかなく、両親の体長(雄67,雌46mm)とも近い値を示して 揃っていました両親が兄妹であったことから、体長に関する遺伝子のばらつきが少ないためかもしれません。

幼虫A2、A4は、70mmオーバーを期待していましたが、終令幼虫の終盤だった7月6日に新しい菌糸ビンに交換し(生育環境を急変させ)たことで、その時点で成長を止め 蛹化を早めてしまった可能性があります。
 反面、幼虫A14は、9/18まで菌糸ビンをそのまま(交換せず)にしていた結果、過去最大質量24.8gに成長していました。

・より大きな成虫を羽化させるためには、菌糸ビンのサイズ(容積)は(途中交換が不要で、最後まで全体劣化が回避できる)1500cc以上が必要かもしれません。

・ほぼ同時期に孵化した、菌糸ビンで飼育していた幼虫A14(24.8g)と、醗酵マットで飼育していたA16(6.4g)とでは、それぞれ雄、雌 差異はあるものの、成長度合いに歴然の差が生じていました。

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チュウクワガタ

 Aパターン


(オオクワガタ♂ × コクワガタ♀)

 2023年7月9日  2021年に昆虫バカセフィールドで保護したオオクワガタ♀(41mm)の(2022年に羽化した)一世代目の子孫の中で最小個体の雄(35mm)と、2022年8月9日に野外(昆虫バカセフィールド)で採取したコクワガタの雌(29mm)を、醗酵マットを敷いて朽ち木を埋めた飼育容器に入れ、2022年8月10日から飼育開始しました。

 2023年5月29日に容器の底部に 幼虫が2匹確認で来たため、これらの幼虫(オコ1、オコ2)を取り出し、醗酵マットを詰めたプリンカップに入れ、飼育を開始しました。 

 2匹は同じような成長過程を示しました。オコ2の現在と成長過程を次の写真に示します。

オオクワガタ♂×コクワガタ♀=チュウクワガタの幼虫 醗酵マット in プリンカップ OK2_2023年4月9日

 5月29日~7月3日の間に脱皮し、現在2令幼虫と思われ、1令から2令に変化した時点で頭部が著しく大きくなった(と感じた)ため、チュウクワガタだと期待していますが、親であるコクワガタの雌は 野外採取個体であり、その時点で交尾を済ませていれば、コクワガタの幼虫である可能性もあります。

 もしコクワガタであれば、成長はそろそろ止まります。今後しばらく、様子を見たいと思います。

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 2023年10月1日   オコ1が、雌の蛹になりました。蛹の体長は30mmぐらいです。オコ1の成長過程を併記した蛹の写真を示します。

オオクワガタ♂×コクワガタ♀=チュウクワガタの幼虫 OK1成長過程_2023年10月1日

 オコ1は、3令幼虫になった7月中頃以降は質量2.2g前後でほぼ成長が止まりました。この時点で、この幼虫はチュウクワガタではなく、コクワガタである可能性が高まりました。(オコ2はまだ幼虫で、オコ1とほぼ同じ成長過程を辿っています。)

 また チュウクワガタなら従来の記録上、その殆どが雄であって、この幼虫が雌の蛹に至ったことで、さらにコクワガタで在る可能性が高まりました。

 しかし コクワガタにしては、蛹の体長が30mm程度と大きいため、チュウクワガタである僅かな期待も残ります。

 

 2023年10月22日  

 オコ1の蛹が、10月19日に羽化しました。雌成虫になりました。体長は28.5mmです(写真は羽化3日後の22日に撮影)。

オオクワガタ♂×コクワガタ♀=チュウクワガタの幼虫 OK1 to コクワガタ♀羽化_2023年10月20日

 チュウクワガタであることを期待して、形態や特徴を細部までよく観察しましたが、残念ながら(純粋な)コクワガタの雌でした。

 ということは、野外で採取したこの母親であるコクワガタの雌成虫は、採取した時点で腹持ちだったということです。この実験自体が失敗しました。

 参考までに10月22日時点で、このオコ1の兄弟(あるいは姉妹)であるオコ2は雌の蛹 体長29mmぐらい、オコ3は幼虫 2.7g、オコ4は幼虫 2.0g、オコ5は幼虫 2.7gでした。

 2.7gの幼虫2匹は、おそらくコクワガタの雄なのでしょう。この時点までに確認した幼虫の体重が、いずれも3g未満であることがコクワガタの証だということでしょう。

 野外の樹上で見つかるクワガタの雌(特に個体数が多いコクワガタの雌)は、高い確率で交尾を済ませていると考えた方がよさそうです。

 今後は、今回羽化した(純粋の)コクワガタの雌を使用して、この実験を改めて行う予定です。

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 2024年4月9日  

 オコ2も、羽化していました。オコ1と同様に雌で、体長は29mmでした。

 改めて、オコ1とオコ2を含め親子を並べて見ると、母親であるコクワガタとの違いは、どう”ひいき目”に見ても見つかりません。

オオクワガタ♂×コクワガタ♀=コクワガタ♀→計算間違い_2024年4月9日


 念のため、オコ1、オコ2、母親を拡大して見比べましたが、やはり 違いは見出せません。

コクワガタ(オコ1 長女)_体長29mm_2024年4月11日
コクワガタ(オコ2 次女)_体長29mm_2024年4月11日
コクワガタ(母親)_体長29mm_2024年4月11日


 ところで、父親である35mmの小さなオオクワガタの雄は、前翅にくっきりと縦スジが入っています。

 この特徴は、雌に擬態して、洞に潜む雌に(その傍らに侍る、より大きなペアの雄に攻撃されること無く)近づくためのものと考えていましたが、まさか 性的にB”バイセクシャル”か G”ゲイ”ではありませんよね?

オオクワガタ♂_体長35mm_2024年4月9日

 BかGであれば、相方がコクワガタである以前に、雌には興味が無いので、実験は成立しませんが、果たして・・・・・・

コクワガタ(母親)体長29mm_オオクワガタ(父親)体長35mm


 なお、他のまだ幼虫の体重は、オコ3が4.0g、オコ4は2.0gでした。  

オオクワガタ♂×コククワガタ♀の可能性幼虫_オコ3 4.0g、オコ4 2.0g_2024年4月9日

 オコ3は、微かにチュウクワガタである期待が残りますが、頭が小さいので、おそらくコクワガタだと思います。  

 2024年4月14日  

 存在そのものを忘れていたオコ5を確認しました。まだ幼虫で、体重は3.2gでした。

オオクワガタ♂×コククワガタ♀の可能性幼虫_オコ5 3.2g_2024年4月14日

 

チュウクワガタ

 Bパターン


(コクワガタ♂ × オオクワガタ♀)

 2023年10月1日  2022年7月10日に野外(利根川河川敷)で採取したコクワガタの雄(40mm)と、2021年に昆虫バカセフィールドで保護したオオクワガタ♀(41mm)の(2022年に羽化した)一世代目の子孫の中で最小個体の雌(34mm)を、醗酵マットを敷いて朽ち木を埋めた飼育容器に入れ、2022年8月10日から飼育開始しました。

 2023年9月3日に容器の底部に 幼虫が1匹確認で来たため、この幼虫(コオ1)を取り出し、醗酵マットを詰めたプリンカップに入れ、飼育を開始しました。 

 2023年10月1日には、丁度脱皮し2令幼虫になりました(写真)。写真の左上には、1令幼虫の(脱皮後の)皮が写っています。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀=チュウクワガタの幼虫 KO1成長過程_2023年10月1日

 この幼虫は 疑いの余地はなく、チュウクワガタです。このBパターンのチュウクワガタは過去にも実験的に生成したことがあり、その時は雄の個体が誕生しましたが、今回はどうなるか?
 過去に生成したチュウクワガタはここをクリックしてください!

 2023年10月22日  

 コオ1の幼虫の体重を確認すると、(10月1日:1.4g→)5.4gに増加していました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀=チュウクワガタの幼虫 KO1成長過程_2023年10月21日

 この体重の増加傾向は経験上、コクワガタよりオオクワガタに近い特徴を示していると感じています。

 なお、醗酵マットで実験飼育している幼虫は、以前はガラス瓶を使用していましたが、現在は薄いアクリル製の蓋付きカップを使用しています。コンビニでドリップ式のコーヒーを飲む際に使用するものと同じ形態です。

 これを用いると、醗酵マットを取り出す際は、カップの横を軽く押さえるだけでよく 極容易なので、頻繁に幼虫を確認する実験飼育に好都合です。 

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 2023年12月20日  

 幼虫コオ1の体重を確認すると、(10月22日の)5.4gから4.1gに減少していました。

 この”さちり”方は、コクワガタの遺伝子が影響しているのかもしれません。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_4.1g_2023年12月20日


 また、親虫の飼育容器でもう1匹、幼虫が見つかりました(コオ2)。

 まだ、初令幼虫と思われます。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ2_0.4g_2023年12月20日


 2024年2月21日  

 幼虫コオ1の体重を確認すると、前蛹になっていました(しまった!)。体重は4.4gに再び増加していました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_4.4g_前蛹_2024年2月21日


 コオ2の幼虫の体重は、2.8gに増加していました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ2_2.8g_2024年2月21日


 2024年3月12日  

 前蛹だった幼虫はもう1度マットに潜り、プラカップの底に再び蛹室を作り、蛹になりました。

 「危険かな~」と思いましたが、蛹を蛹室から取り出し、観察しました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_蛹_2024年3月12日


 やはり、雄でした。この(雄がコクワガタで、雌がオオクワガタの)組み合わせでは、雄しか現われないのかもしれません。


 2024年3月28日  

 プラカップに、湿らせたティシュペーパーを幾十にも敷いて 人工蛹室を作り、その上(中)に蛹をおいたところ、蛹になってから16日目に、羽化寸前の状態になっていました。


 2024年3月29日  

 5時頃、羽化しました。 人工蛹室でも羽化不全を生じることなく、無事に羽化しました。

 5時46分:前翅は白く、綺麗に閉じました。後翅もまっすぐ後方に伸びています。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_羽化直後1_2024年3月29日5時46分


 7時54分:前翅の色はやや濃くなりました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_羽化直後2_2024年3月29日7時54分


 9時29分:後翅が、前翅の中にきちんと収納されました。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_羽化直後3_2024年3月29日9時29分


 12時25分:チュウクワガタの雄がほぼ完成しました。体長はおよそ40mmです。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_羽化直後4_2024年3月29日12時25分
コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ1_羽化直後4 アングル2_2024年3月29日12時25分


 2024年4月3日  

 親子を並べて見ると、全体のフォルムは華奢なコクワガタに似て、大顎はオオクワガタに似ていると感じます。

 ちなみに、父親のコクワガタは2度越冬して、最近死亡しました。母親のオオクワガタは現在も健在です。今まで飼育上の経験から、コクワガタよりオオクワガタの方が明らかに長命です。この”あいのこ”は、どちらの性質を引き継いでいるのか? 見届けたいと思います。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀=チュウクワガタ♂_2024年4月3日


 2024年4月7日  

 体色も、だいぶ黒ずんできました。体長をある程度正確に計ると、42mmでした。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀のあいのこ_チュウクワガタ♂_40mm_2024年4月7日


 2024年4月9日  

 もう1匹の幼虫コオ2の体重を確認すると、6.1gでした。最初に羽化したコオ1の最高体重(5.4g)を超えていいます。

コクワガタ♂×オオクワガタ♀の幼虫_コオ2_6.1g_2024年4月9日

 ”あいのこ”チュウクワガタは、体長が変化すると 大顎の形状も変化すると思われるので、羽化する時が楽しみです。



ヒラタクワガタ  

 2023年3月18日  2021年に累代実験飼育ように昆虫バカセフィールドで確保したヒラタクワガタAペア(♂36mm、♀26mm)の幼虫A1とXペア(♂45mm、♀28mm)の幼虫X1は、3月18日醗酵マットを詰めたビンの底に出来た蛹室内で成虫になっていました。
 取り出して確認すると、A1が55mm、X1が54mmでした。

ヒラタクワガタ♂A1およびヒラタクワガタ♂X1-②_2023年3月18日

 A1は羽化後間もないため、まだ上羽が赤みがかっていました。X1はA1より体長はやや短いものの横幅がありました。
 A1は2022年8月27日時点で質量11.8g、2023年1月4日時点で13g、
 X1が2023年1月4日時点で9.3g、共に1月9日 餌(醗酵マット)交換すると同時にビンごと24度の水槽に入れて加温したところ、その後は殆ど成長せずに蛹化しました。
 Aペアの幼虫の中で2021年に孵化した個体は全て(ヒラタケの)菌糸ビンで育て、羽化した最大個体は48mmだったことからすれば、ヒラタクワガタの成育には、菌糸ビンより醗酵マットが適するようです。

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 このような自然に触れると癒やされます。現在の自然は維持したいと願ってやみません。

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ご質問やご要望は遠慮無くEメールしてください。
内容 昆虫バカセフィールドルーツ・クワガタ累代実験飼育
Eメール hydro-servo-k@ab.auone-net.jp
作者 昆虫バカセ
更新日 2023年10月22日