東京・昆虫ウォッチング(東京の昆虫)/2021年-深まりゆく秋

東京・昆虫ウォッチング 前のページの最後に戻る場合はここをクリックしてください!
東京・昆虫ウォッチングの先頭に戻る場合はここをクリックしてください!

 2021年9月15日夜曇り時々晴れ、日中の最高気温は27度。18時30現在の気温23度、台風14号の影響か少し強い風が吹いている中、クツワムシの棲む森に、まだ実際に聴いたことがない特色あるウマオイの「ズィ~チョ」という演奏を聴きに出かけました。

 18時40分頃-団地前のクヌギ
 コクワガタ雄1匹
 ついでにここにも寄ってみましたが、やはり樹液は確認できず、洞の中に入ろうとするコククワガタ(のおしり)が見つかっただけでした。

団地前のクヌギ_正面-目線より30cm上の洞_コクワガタ1♂_2021年9月15日18時40分_気温23度

 18時55分頃-ヤナギ林-枝先のヤナギ
 コクワガタ雄4匹
 ついでにここにも寄ってみましたが、枝先では樹液が殆ど確認できず、一箇所でオオスズメバチが見つかっただけでした。枝から幹を辿って降りたY字の幹付近では、前回(9月10日)と同じようにコクワガタが3匹見つかりました(写真)が、これ以上接近したら、キイロスズメバチが即座にスクランブル発進してきたので、生命の危険を感じ観察も半ばに撤退しました。

枝先のヤナギ_枝→幹を辿って降りたY字に幹分かれしたところの洞_コクワガタ3♂_2021年9月15日18時55分頃_気温23度

 ヤナギ林の輪郭に沿って草原横を歩いていると、草の上で褐色型のショウリョウバッタの雌を見かけました。珍しくはありませんが、日本で見つかるバッタの中で最大級です。

ヤナギ林の草むら_褐色のショウリョウバッタ♀_2021年9月15日19時頃_気温23度

 さらに、よくオオカマキリがいるカマキリ草(ヤブカラシ)の葉上では、ドウガネブイブイが休んでいました。「コガネムシさん、そこはカマキリが出るから危険ですよ!」と注意を促しました。

ヤブガラシの葉上_ドウガネブイブイ_2021年9月15日19時5分頃_気温23度

 19時5分頃-シラカシ
 コクワガタ雄2匹,雌1匹(計3匹)
 ついでにここにも寄ってみましたが、樹液は確認できず、前回(9月10日)と同じ幹が分かれたところの台座付近でコクワガタが3匹見つかっただけでした。昆虫バカセのポイントは、今年はもう終ったのかもしれません。

 シラカシを通り過ぎたところにオオブタクサが群生しており、声量感ある「ヒュロヒュロ・・」とカンタンの音色が聞こえてきたので音源に近づくと、凝視するもののカンタンの姿は見えず、代わりにクビキリギスの雌の幼虫が見つかりました。どうも脱皮(羽化)しようとしている様子でした。クビキリギスも変わり者で、春終盤~初夏に産卵し 夏(7月)頃に孵化し ちょうど今頃羽化し 成虫で越冬します。子供の頃、大田区-多摩川の河川敷でよく見かけた懐かしい昆虫です。久しぶりに再開しました。

脱皮支度のクブキリギス♀_2021年9月15日19時10分頃_気温23度

 19時25分頃-クツワムシの棲む森
 コクワガタ雄,雌計20匹、クツワムシ雄5匹、ウマオイ雄1匹,雌3匹(計4匹)
 今日の目的であるウマオイの音色を聴くため、クツワムシの棲む森に入りました。先ず、前回(9月7日に)樹液が出ていた(ニホントビナナフシが見つかった)クヌギを覗いてみました。もしかすると、樹液に集まる昆虫を狙っているウマオイが見つかるかもしれないと思ったからです。
 近づくと、樹液臭がプ~ンと漂っており、「これは何かいるな~」と凝視すると、3箇所で樹液が染み出しており、それぞれでコクワガタが群れていました(写真の〇印部分)。

クツワムシの棲む森_樹液の匂いがプンプンするクヌギ_2021年9月15日19時30分頃_気温23度

 上側では、最も多量の樹液が滲み出ており、時折りコクワガタの雄同士が争っていました。ここでは何故か幸いなことにスズメバチが居なかったため、安心して観察することができました。

 中央では、細い洞の中にコクワガタがぎっしり入って、ひしめき合っていました。

 下側では、大小4匹のコクワガタが活発に行動していました。他にも樹液が滲み出ているクヌギが2本ほどあり、そこでもコクワガタが見つかりました。昆虫バカセフィールドでは、団地前やクヌギ林のクヌギはほぼ終わったというのに、ここでは活況でした!場所毎に違うものだとつくづく感じました。 

クツワムシの棲む森_樹液の匂いがプンプンするクヌギ_下_コクワガタ2♂1♀_2021年9月15日19時30分頃_気温23度

 クヌギの樹液では本命のウマオイが見つからなかった為、カラスウリ等蔓性植物が茂る森の奥に入り探索しました。クツワムシの雄(写真)は大声で鳴いていることもあって、いたるところで目にするのですが、ウマオイはなかなか見つかりません。例えウマオイが鳴いていたとしてもその声量では、よほど至近距離にいなければ、アオマツムシとクツワムシによる騒音のため聞こえないだろうな等と思いながら、探索しました。

クツワムシの棲む森_緑色型クツワムシ2♂_2021年9月15日19時40分頃_気温23度

 前回(9月7日に)ウマオイの雌2匹を確認しているので必ず居るはずと思いながら、前回2匹を発見した辺り(幅5m×直線100m程)の区間を行ったり来たり何往復も繰り返しました。そうしたところ、森に入って約30分が経過した20時頃、ようやく雌(写真)が見つかりました。雌は雄の鳴き声に惹かれるので、その近くに雄が居ないか凝視しましたが、見つかりませんでした。

クツワムシの棲む森_ウマオイ♀1匹目_2021年9月15日20時頃_気温23度

 少し移動すると(1匹目を見つけてから5分後)、また(2匹目の)雌(写真)が見つかりました。その近くを凝視するも雄は見つかりません。

クツワムシの棲む森_ウマオイ♀2匹目_2021年9月15日20時5分頃_気温23度

 さらにその2分後、2匹目の近くで、また(3匹目の)雌(写真)が見つかりました。「ウマオイの個体数は多い。必ず、雄も見つかる」と確信しながら捜索を続けました。

クツワムシの棲む森_ウマオイ♀3匹目_2021年9月15日20時7分頃_気温23度

 森に入って約1時間が経過した20時30分頃、そろそろお腹も減ってきたので諦めるか、と思いかけた時、目線の1.5m先でやっと雄を見つけました。運良くヘクソカズラの葉上でじっとしていたので、「さあ、鳴いてくれ」と、そっとビデオを回しました。しかし、一向に鳴きません。そして、彼がそっと後ろ足を少し前に出したその瞬間、「パタ、パタパタパタ~」と羽音を立てて森の奥に飛んで行ってしまいました。

 動画の(背景)音は、アオマツムシとクツワムシによるものです。
 クツワムシと違って、ウマオイは警戒心が強いようで、鳴く準備をしていたのでは無く、昆虫バカセの前から逃避するチャンスをうかがっていたのかと、後になって思いましたが、後の祭りでした。今回の計画は失敗に終わりました。小柄なウマオイはよく飛び、警戒心が強く、ライトを照らしながら音色を聴くことは不可能だということが分かりました。次は、このことをふまえて作戦を立て直して出直します。

 2021年9月19日夜台風一過で晴天、日中の最高気温は29度。18時20現在の気温23度、東風が少肌寒く感じる中、ポイントを絞ってウォッチングしました。

 18時25分頃-ヤナギ林-枝先のヤナギ
 コクワガタ雄2匹
 枝先では樹液が殆ど確認できず、先日(15日)と同じ一箇所でオオスズメバチが見つかっただけでした(写真)。後から写真で確認すると、オオスズメバチの顎の下にコクワガタもいました。今日は、枝を辿って降りたところで、クワガタは見つかりませんでした。時間が早いせいかもしれません。しかしここは、今日もスズメバチの威嚇が激しく、落ち着いてウォッチングすることができませんでした。いつもスクランブル発進して威嚇してくるのは、オオスズメバチではなく、小型の(キイロスズメバチあるいはモン)スズメバチです。

枝先のやなぎ_オオスズメバチとコクワガタ_2021年9月19日18時25分頃_気温23度

 18時30分頃-ヤナギ林-メインエリア-その他のヤナギ
 コクワガタ雄4匹
 比較的大きなコクワガタ(写真)が細い枝を這っていました。また、目線より1m程上に洞があり、大きなクワガタ(おそらくコクワガタ)が入っていきました。気になりましたがどうしようもなく、追跡を断念しました。

ヤナギ林のその他のヤナギ_細い枝を這うコクワガタ♂_2021年9月19日18時30分頃_気温23度

 18時30分頃-ヤナギ林-メインエリア-1本のヤナギ
 ノコギリクワガタ雄1匹、コクワガタ雄1匹
 樹液は確認出来ませんでしたが、目の前の幹をノコギリクワガタ中歯型の雄が這っていました。時間が早く飛んで来て間もないのでしょう。まだノコギリクワガタに会えて、何となく嬉しくなりました。

ヤナギ林の1本のヤナギ_幹を這うノコギリクワガタ♂_2021年9月19日18時30分頃_気温23度

 18時40分頃-シラカシ
 コクワガタ10匹程度
 あまり期待していませんでしたが、幹がY字に枝分かれしたところの台座付近(表と裏、その周囲)でコクワガタが群れていました。表から覗くと、5匹のコクワガタが見つかりました(写真)。

シラカシ_コクワガタ-5匹_2021年9月19日18時40分頃_気温23度

 次の瞬間、台座の奥から大きな(おそらく)コクワガタの雄が急に現れ、普通サイズのコクワガタの雄をはさみ、高々と持ち上げて下に落としました「はさみ投げ一本!」。下から見る限りでは確認出来ませんが、おそらく台座の上では樹液が浸み出ていて、力のある大きなクワガタが陣取っているのだと思います。やはり、このシラカシは今後も楽しみです。

シラカシ_コクワガタ雄の大技(持ち上げ-1本)_2021年9月19日18時40分頃_気温23度

 シラカシを通り過ぎて草原を歩いていると、足下で、クビキリギス雄の成虫が見つかりました。おそらく羽化後間もないのでしょう

シラカシを通り過ぎた草原_クビキリギス♂成虫_2021年9月19日18時40分頃_気温23度

 さらに、オオブタクサの群生地では、ツチイナゴも成虫になっていました。幼虫次代の黄緑色から茶色に変化していました。全体的に白っぽいので、こちらも羽化直後でしょう。霊長目の変わり者・昆虫バカセが言うのもなんですが、直翅目の変わり者2種が揃って成虫になっており、いよいよ秋も深まってきたと実感しました。

オオブタクサの群生地_ツチイナゴの成虫_2021年9月19日18時40分頃_気温23度

 2021年9月20日夜晴れ、日中の最高気温は30度。18時40現在の気温25度、クツワムシの棲む森に、ウマオイの演奏を聴くためのリベンジにやってきました。

 18時40分頃 クツワムシの棲む森に入ると即、前回(15日に)ウマオイを多く見た”ウマオイのポイント”周辺を探し始めました。今日の狙いはウマオイの雄のみです。
 しかし、最初に見つかったのはクツワムシの雄でした。鳴き声を辿った訳ではありませんが、目の前で見つかりました。9月も終盤ですが、まだ元気に鳴いていました。

クツワムシの棲む森_緑色型のクツワムシ♂_2021年9月20日18時40分頃 気温25度

 こんどは、クツワムシの雌でした。

クツワムシの棲む森_緑色型のクツワムシ♀_2021年9月20日18時40分頃 気温25度

 次は、セツジツユムシの雄でした。

クツワムシの棲む森_セスジツユムシ♂_2021年9月20日18時40分頃 気温25度

 まだ探し始めて5分ぐらいなので、「これからが勝負」と思いながら探すと、ここから立て続けに、ウマオイの雌ばかり4匹見つかりました(写真はその内の1匹)。ここまでで、探し始めてから15分ぐらいが経過しました。ウマオイ探しも慣れたせいか、見つけ易くなりました。

クツワムシの棲む森_ウマオイ♀_2021年9月20日18時40分頃 気温25度

 残るは本命の雄だなと思いながら探していると、何か小さい黄緑色の蛾のような昆虫が(ヘッドライトに引きつけられてか?)パタパタ飛んできて、昆虫バカセのズボンにとまりました。見下ろすと、何とそれはウマオイの雄でした。予想外の展開に、咄嗟に(脳裏で)作戦を変更しました。
 これが、そのウマオイの雄です。

昆虫バカセ-研究室_ウマオイ♂_2021年5月21日 午前6時10分頃 気温22度

 場所はクツワムシの棲む森では無く、昆虫バカセ-研究室の机上です。咄嗟に思いついた作戦とは一時的に彼を拉致し、机上のガラスケース内に構築したウマオイの棲む森を模した環境で、演奏してもらうことです。季節も進み時間的に制約がある中で、確実にウマオイの演奏を聴くためには、やや強引ですが”これしかない”と判断し実行しました。
 しかし、20日の夜は演奏してもらえませんでした。その理由はわかりませんが、温度や時間、ストレスなどが影響しているかもしれません。翌日に期待します。演奏すれば、それが”ハタケノウマオイ”によるハイテンポのものなのか、”ハヤシのウマオイ”によるローテンポのものなのか分かるので、楽しみです。

 2021年9月21日夜晴れ、日中の最高気温は30度。19時30現在の室温25度、昆虫バカセ-研究室-机上-ウマオイの飼育ケース内のウマオイ雄を観察しました。
 室内の灯りを消灯して30分後(19時30分頃)、ケースの上蓋の裏にとまってしばらく身動きしませんでした、演奏するのかと思いきや、しませんでした。

昆虫バカセ-研究室_ウマオイの飼育ケージ内_ウマオイの♂_2021年9月21日19時30分_室温25度

 15分ぐらい観察していると上羽根を開いたので、今度こそ演奏するのかと思いきや、開きっ放しで演奏しませんでした。昆虫バカセが凝視していたので、緊張したのかもしれません?

昆虫バカセ-研究室_ウマオイの飼育ケージ内_ウマオイの♂-鳴くようで鳴かない_2021年9月21日19時30分_室温25度

 21時頃、飼育ケース内を餌を求めてなのか、活発に動き回っていました。

 そして、餌として与えてあったカツオの削りブシを食べていました。今日も、演奏してくれませんでした。

 週末には仕事で長期間出張するので それまでに演奏してもらい、クツワムシの棲む森に帰ってもらう予定なのですが、果たして演奏してくれるのか?やや不安です。

 2021年9月23日夜昆虫バカセ主催のウマオイの演奏会3日目(9月22日)は、アーティストが何が気に入らなかったのか?ストライキしたため、中止になりました。
 4日目(9月23日)は、昨日のアーティスト・ストライキの要因を分析した結果、おそらく彼は林のウマオイで、それにしては舞台が閑散として畑のようであったことを反省し、自宅の庭に生えていた蔦を沢山摘んで、ケース内の舞台を増設してあげました。そうしたところ、午後3時頃仕事中に、横にいる彼の様子を覗くと、嬉しそうに(演奏会の予行演習をするかのように)楽器を動かしていました。

 17時頃 部屋(昆虫バカセ-研究室)を出て、18時30分頃 暗くなった部屋に戻ると、なんとアーティストが暗闇の中で演奏(リハーサル)していました。やはり予想通り、彼はスローテンポで奏でるハヤシノウマオイでした。
 早速 弱い電球光を灯け、ビデオ撮影の準備をしましたが、彼は「明るいのはいやだ」と言って、30分経っても演奏してくれません。
 そこで急遽、例えばクワガタムシ等が警戒し難い赤色光の準備にとりかかりました。とはいえ、赤いセロハン等は身近に無いため、冷蔵庫の中のトマトケチャップ容器を包装しているビニールの部分的に赤い塗装がしてあるところを(奥方の許可を得て)切り取り、それで弱い電球光を覆いました。なんとか赤色光を準備しそれを照らしながら、ようやっとアーティストがぼんやり写る状況下で撮影すると、ようやく演奏してくれました。

 ウマオイの音色は、周波数が高く音量は極めて小さいレベルでした。昆虫バカセにとっては「スィッチョン」とは聞こえず、200m先で鳴いているミンミンゼミの「ミーン、ミーン」のように聞こえました。これではクツワムシやアオマツムシが合唱する森では、絶対に聞こえないと感じました。また、クツワムシは別格としても、キリギリスやヤブキリと比べて神経質で、いくつかの環境が整わないと鳴いてくれないことも分かりました。
 翌深夜1時30頃、演奏会で喉が渇いたのか?キウイフルーツをかじって喉を潤していました。

 2021年9月24日夜昆虫バカセ主催のウマオイの演奏会最終日(9月24日)明日はクツワムシの棲む森に帰っていただく予定です。アーティストと一週間生活を共にして、その個性というか特徴が何となく分かりました。
 日暮れ直後が一番集中して演奏できる。また、演奏開始後にスポットライトを浴びても、仕掛かりの一楽章はきちんと完奏してくれる。このことをふまえて18時頃、暗くなった部屋に入るとやはり演奏していました。そして、撮影に必要最小限の電球光をスポット的にアーティストに浴びせて(撮影して)も、一区切りの演奏を奏で終えるまで続けてくれました。さすが、日本を代表する秋の鳴く虫のプロフェッショナル魂だと思いました。ようやく演奏する様子を、ある程度きちんと撮影することができました。

 2021年9月24日夜昨日、今日と日中の最高気温は連日の30度超え。18時40現在の気温26度、いつものフィールドをウォッチングしました。

 18時45分頃-団地前のクヌギ
 コクワガタ雄1匹
 正面・目線より50cm程上の微かな樹液で、オオスズメバチとコクワガタが見つかりました。今シーズンを通して最も多くの(6月22日と7月13日には30匹を超える)クワガタムシを引き寄せたこの木の今の状態を見ると、晩秋を感じます。

団地前のクヌギ_正面目線より50cm上_オオスズメバチとコクワガタ_2021年9月24日18時40分_気温26度

 次のポイントに向かう途中、草原で、葉っぱにとまったエビガラスズメを見つけました。ウサギのような可愛い目をしていました。

シラカシに向かう途中の草原_エビガラスズメ_2021年9月24日18時55分_気温26度

 しかしよく見ると、背中には目の吊り上がった山猫マークをつけていました。敵を威嚇するために長い年月をかけて準備したのでしょうか?

シラカシに向かう途中の草原_エビガラスズメの背中模様”ヤマネコ”_2021年9月24日18時55分_気温26度

 19時頃-シラカシ
 コクワガタ10匹前後
 前回(9月19日と)同様、幹がY字に分かれたところの台座付近でコクワガタが10匹程度群れていました。撮影の為 ライトを照らして照準を合わせている10数秒の間に、その殆どは台座の奥へ逃げ(隠れ)てしまいました。次に行く時にはぜひ脚立を持参し、台座の上の様子を見てみたいと思うのですが、次は10月10日前後になる予定なのでその時までこの木が健在かどうか、これから涼しくなるので難しいかもしれません。
 ライトを照らしてしばらくしても、ここの主らしき大きなコクワガタが陣取って居ました。

シラカシ_Y字に分かれた部分の台座付近_コクワガタ_2021年9月24日19時_気温26度

 すると、オオスズメバチが飛んできました。次の瞬間、この大きなコクワガタがオオスズメバチを挟んで持ち上げました。

シラカシ_Y字に分かれた部分の台座付近_オオスズメバチをハサミ上げたコクワガタ_2021年9月24日19時_気温26度

 勝負あったかと思ったら、大きなコクワガタは逃げるように左の幹を急ぎ足で這い上がって行き、オオスズメバチはコクワガタに細い糸で引きずられるように、後ろ向きで追従していきました。おそらくコクワガタは挟んだ後でオオスズメバチに刺されて逃げていたと想像するのですが、何故オオスズメバチが引きずられていたのか?分かりません。

シラカシ_Y字に分かれた部分の台座付近_刺されて逃げるコクワガタと細い糸で引きずられるオオスズメバチ_2021年9月24日19時_気温26度

 19時10分頃-ヤナギ林-メインエリア-その他のヤナギ
 コクワガタ雄2匹、ノコギリクワガタ雄1匹
 根元に近い洞に、頭を突っ込んでいた赤色っぽいクワガタが見つかりました。

その他の洞のあるヤナギ_洞に頭を突っ込むノコギリクワガタ♂_2021年9月24日19時10分頃_気温26度

 しばらく見ていると、洞から小歯型のノコギリクワガタの雄が頭を出しました。今は時節的にノコギリクワガタの成虫に出会える限界ラインです。おそらく今日が今年最後の出会いでしょう。「ノコギリクワガタさん、今年もありがとう。来年また会いましょう!」

その他の洞のあるヤナギ_洞から出たノコギリクワガタ♂_2021年9月24日19時10分頃_気温26度

 19時15分頃-ヤナギ林-枝先のヤナギ
 コクワガタ雄2匹、シラホシハナムグリ1匹
 枝先では、コクワガタの雄とシラホシハナムグリ(写真)が見つかりました。

枝先のヤナギ_シラホシハナムグリ_2021年9月24日19時15分頃_気温26度

 ハラビロカマキリの雌も獲物を待ち伏せていました。

枝先のヤナギ_ハラビロカマキリ♀_2021年9月24日19時15分頃_気温26度

 枝を辿って少し降りたところにある洞では、頭を洞に突っ込んだコクワガタらしき姿が見つかりました。

枝先のヤナギ_枝を辿って少し降りた幹の洞_コクワガタ?_2021年9月24日19時15分頃_気温26度

 戻る途中、カマキリ草(ヤブカラシ)の葉上で、色違いのドウガネブイブイが見つかりました。2色のコントラストが綺麗でした。

カマキリ草の上_色違いのドウガネブイブイ_2021年9月24日19時20分頃_気温26度

 さらに細い枝で、ハラビロカマキリの卵が見つかりました。来期に命をつなぐ光景が見られ、秋の深まりを感じます。

細い枝に産み付けられたハラビロカマキリの卵_2021年9月24日19時30分頃_気温26度

 さらに葉っぱにとまったトノサマバッタが見つかりました。本当に殿様のように、立派に見えました。

草にとまっていたトノサマバッタ_2021年9月24日19時35分頃_気温26度

 オオブタクサの群落では、鳴く虫の女王と呼ばれているカンタンがまだ鳴いていました。いつも姿を探すものの見つかりません。今日も鳴き声を頼りに見つかったのは、それを鑑賞しているツチイナゴでした。

 2021年9月25日昼クツワムシの棲む森に、一週間共にしたウマオイのアーティストを見送りに行きました。声量が極めて大きいクツワムシ、美声のエンマコオロギやカンタンとは一味違う、個性的なリズム感を持ったアーティストでした。また、来年もお会いしましょう!

クツワムシの棲む森へウマオイのアーティストを見送りに行った_2021年9月25日14時頃

 このような自然に触れると癒やされます。現在の自然は維持したいと願ってやみません。

東京・昆虫ウォッチングの次のページに進む場合はここをクリックしてください!

東京・昆虫ウォッチングの先頭に戻る場合はここをクリックしてください!

 
ご質問やご要望は遠慮無くEメールしてください。
内容 東京・昆虫ウォッチング(東京の昆虫)
Eメール hydro-servo-k@ab.auone-net.jp
作者 昆虫バカセ
更新日 2021年8月30日